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お客さまへのインタビュー
わかっていても準備ができない中、母の希望に沿った葬儀が挙げられました

わかっていても準備ができない中、母の希望に沿った葬儀が挙げられました
  • 2023年10月17日

千葉県市川市 T.Sさま(48歳)
2022年1月 故⼈ : お母さま(79歳)
・よりそう家族葬(一日プラン)

検査即入院、それからの日々

2021年の年明け、実家の母の元にかかりつけのクリニックから一本の電話が入りました。内容は、年末に受診した検査の結果について話しがあるので直ぐに来てくださいというものです。ただ事ではないと感じた私は急遽仕事を休み、母とクリニックへ向かいました。クリニックからは、紹介状を書くのでこの足で総合病院に行ってくださいと話がありました。総合病院に着くと夕方まで検査が続き、そのまま入院することになりました。

医師の診断は膵臓癌でした。年齢的に手術は困難で、仮にできた場合でも2年生存は難しい。手術が成功した場合には自宅に帰れる可能性があるが、出来ない場合には退院は難しいとのこと。

母に手術を受けてもらいたいとお願いすると「頑張るね!」と返事がありました。手術は成功し4月に退院できました。訪問医療を受けながら母はリハビリに励み、みるみるうちに元気を取り戻していきました。

ひとりでの歩行も可能になったので、夏が過ぎる頃にはほぼ毎週末に母を旅行に連れて行き、温泉に浸かりビールを飲みながら来週はどこに行こうかなどと、病気である事を忘れられる日々を過ごしました。



わかっていても、葬儀の準備ができなかった。

しかし現実を受け止めなければならず、母も分かっていました。20年前の父の葬儀での苦労を持ち出し、自分の時はお金をかけずに身内だけでやって欲しいと言いました。そんな時、毎日のように通る実家からの帰り道に、こぢんまりとした斎場があることに気がつきました。「家族葬にちょうど良い大きさかな」と思いながらも、実際に足を運ぶことや、ネットで調べることはできませんでした。もしかして奇跡が起きるかもしれないと、心の中で願っていたからです。

秋になると、母の体力が弱まっていくことが感じられ、さらに訪問医療の医師からは、年を越すのは難しいと告げられました。ただ、宣告に反して年末を迎え、一日のほとんどを眠っている母の隣で年を越しました。

年明けのその日、会社に行く必要があったので、母のことが気になりながらも会社に向かいました。仕事を始め30分ほど経った時、実家に居る姉から「お母さんの呼吸が小さくなっていく」と悲痛な声で連絡がありました。

急いで実家に戻ると、母の顔には白い布がかけられていました。布を外し、少し微笑んだような母の顔を見た途端、すすり泣く姉の横にへたり込んでしまい、感情が抑えられず声を上げて泣き叫びました。母の80回目の誕生日まであと1週間の日でした。



母の希望に近いよりそうお葬式に依頼

どのぐらいそうして過ごしたのか、腫れあがった目を擦り、やらないと!と気持ちを切り替え、帰り道で見た斎場をネットで調べると「よりそうお葬式」が表示されました。内容を確認し電話をしました。オペレーターの方に希望の斎場を伝えると、大まかなプランに付いてご説明がありました。

その1時間ほど後に、葬儀スタッフが実家に来てくれて、わかりやすく丁寧にプランの内容を改めて説明してくれました。しかしそのとき実は、一抹の不安がありました。

それは、20年前の父の葬儀のことです。葬儀の準備を進めていくにつれて、費用が膨らんでいったのです。当初予定していた費用が2倍以上なった時には驚きましたが、やっと葬儀が終わりヘトヘトになっていたため、詳細に確認せずに支払いを済ませました。とは言え、今回も時間をかけることはできません。説明を信じて、葬儀をお願いすることにしました。選んだのは母の希望に近いと思われた「よりそう家族葬」です。


ラストメイクに感動

プラン説明の中で、ラストメイクをご提案いただきました。標準でも簡単なメイクはしていただけるとの事でしたが、生前の母は床に臥してもお化粧を欠かさない人でしたので、オプションで専門のメイクさんによるラストメイクをお願いしました。メイクは私たち家族の前で、母が使っていた口紅の色、元気な頃の頬の色を確認しながら、丁寧に進められました。

少しの笑顔を浮かべながらも最後まで生き抜いた顔は疲れの色が見えていましたが、メイクが終わった時には元気な時の母が戻っていました。数日間、悲しみの涙に暮れていましたが、その時はあまりの感動で嬉しい涙を流しました。


母の希望に沿った葬儀が挙げられました

葬儀は一日葬でしたが、前日には家族だけでのお別れを済ませて、告別式には身近な親族だけの僅か20人足らずが参列しました。葬儀費用は見積りいただいた額を葬儀前にお支払いして、その後の追加はありませんでした。

シンプルに、それでも不足を感じるものは何もなく、むしろ想像よりも豪華に感じられた葬儀は滞りなく進み、葬儀社で受け取った簡易式の祭壇に母を置いて葬儀は終わりました。祭壇に飾られた笑顔の母を見つめると「ありがとう。おつかれさま。」と聞こえてくるようで、母の希望通りの葬儀があげられたと感じました。それはまるでCMの一場面のようにも思えて、一人で笑みを浮かべました。スタッフの方、ラストメイクを施してくださったメイクさん、葬儀に関わった全ての方に母に代わってお礼申し上げます。

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