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お清めの塩の正しい使い方をご存知ですか?

お清めの塩の正しい使い方をご存知ですか?
  • 2022年04月15日

日本の習慣として、通夜や葬儀の後に頂くものに「お清めの塩」があります。このお清めの塩がどのようなもので、使い方をご存知でしょうか。身を清めるためのもので、体にかけるということはご存知かと思います。

では、お清めの塩を体にかける時に順番があることはご存知でしょうか。実はお清めの塩を使う時には、場所とかける順番があるのです。

決められた場所で、決められて順番で体にかけることで、初めてお清めとしての効果がありますので、ぜひ、こちらの内容をご覧ください。
ちなみに、お店の入り口で見かける三角の形をした塩のことは「盛り塩」と言います。盛り塩を置く理由は、お清めの塩と同様となります。

記事の監修

人はなぜ弔い、弔われるのか、葬送儀礼を意味のある営みとして理解し、私たちは次世代へ伝えていきます。葬送儀礼マナー検定実施中。

お清めの塩とは?

お清めの塩は、一般的に、会葬礼状や香典返しに挟まれています。葬儀に参列した後、自宅で敷居(玄関)をまたぐ前に、玄関先で自分の体に振りまきます。具体的に言うと、通夜や告別式の後に体に振りまきます。 これは、葬儀の場から持ち帰った邪悪な気を家の中に持ち込まないようにするために行われる行為となります。

葬儀の規模が大きい場合は、葬儀場の出口に塩が敷かれており、参列者が塩の上を通りお帰り頂くことがあります。これは、お清めの塩を振りまいたのと同じことになります。
ただし、身内であるご家族や近しい親族の葬式の場合には、お清めの塩を振らなくても良いとされています。

また、葬式の際のお清めは塩だけではありません。通夜の後の「通夜振る舞い」で出される食事やお酒もお清めの一つとなります。 準備がされている場合は、頂いてから帰ることをお勧めします。

▼詳しい内容と手配方法▼

お清めの塩の持つ意味

お清めの塩には、「身を清め、邪気を払う」という意味が込められています。 これは、神道の考えに基づいているもので、故人を穢れたものとしているのではなく、死を招いた邪気を払うことからきています。
神道の信者が多かった時代に、良くないことが起こった際に「厄払い」として塩で身を清める風習があったことにもよります。

葬儀後の清めの塩の使い方/撒き方

お清めの塩の使い方として、葬儀から戻って、家の前で自分に振りかけるということは分かっていても、振りかけ方や順番について本当のやり方が分からず、適当に行っている方も多いかと思います。

こちらでは、使い方のポイントやお清めの順番について説明していきますので、参考にしてください。まずは、お清めを使う前に、以下のことをポイントとして頭に入れておきましょう。

ここがポイント
・塩を振る前には手を洗いましょう
・お清めは敷居をまたぐ前に行いましょう
・葬儀に参列しない方が在宅の場合はその方にお清めしてもらいましょう

では、お清めの順番に沿って説明していきます。

STEP 1
塩を一つまみ手に取ります。 塩の量はお清めの度合いには関係ありませんので、ひとつまみ程度の塩で十分です。
 
STEP 2
胸→背中→足元の順に振りかけます
血の流れていく順番となり、この順番はとても大切なものとなります。
それは、邪気が血の流れに沿って全身に巡っていくと考えられているためです。
 
STEP 3
洋服に付いている塩を払います
お清めに使った塩は邪気を持っている塩となり、洋服に付いた状態で家の中に入るということは、邪気を連れて入ることになってしまいます。
結果的にお清めをした効果が無くなってしまいますので気をつけましょう。
 
STEP 4
足元に落ちた塩を踏んで、家の中に入ります
最後の手順となりますが、足元に落ちた塩を踏むことで、完全に邪気を断ち切ることになります。
お清めを行っていた場所から動くと自然に足元の塩を踏むことになりますので、気にしなくても行えることになります。

以上が正式な手順となります。

お清めの塩の種類

身を清めるということを目的として、お清めの塩を準備する場合のポイントは、ひとつだけです。

ここがポイント
海水100%で作られている塩

これは、神道のイザナギ神が神に近づくにふさわしい身体(しんたい)になるために、身体の不浄を取り除くとき、川や海で洗い清めたことに由来しており、神道では塩湯(しおゆ)と言って塩と水を基本としているためです。

お清めの塩として良く使われている塩をご紹介します。 下記は相撲で力士が土俵に上がる前に撒いている塩としても使われている、清め塩となります。

・伯方の塩
・瀬戸のほんじお

お清めの塩に関する疑問/質問

お清めの塩は食塩でも効果はあるの?
食塩とは、食用として美味しく頂けるよう精製され、旨味成分を配合した塩になりますので、身を清めるという目的を考えた場合、不向きということになります。
しかし、お清めは、個人の考え方や気持ちの問題となりますので、食塩を使うことに抵抗がなければ、お清め塩として使うことに問題はありません。
お清めの塩を使わない宗派はあるの?
お清めの塩を振る行為は、死を穢れたものとして捉えている神道の考えに基づいています。よって、日本における風習として使っている場合を除き、本来、死を穢れたものとして捉えていない仏教やキリスト教では塩を使いません。その中でも、特に浄土真宗は「死による穢れ」ということを強く否定していますので、配られないことが多くあります。
どうしてもお清めをしたい方は、ご自身で塩を準備しておくことをお勧めします。 また、地域にある風習によって塩を使わない場合もあります。
ちなみに、神道以外の宗教では、死に対する捉え方が違います。 仏教の場合、死は仏様になることであり、キリスト教の場合は神のお側に行けるというとても喜ばしいこととして捉えられています。
余ったお清めの塩はどうするの?
余ったお清めの塩は食用ではありませんので、食することは控えましょう。
基本的に捨てることをお勧めします。
気持ちとして捨てることに抵抗がある場合は、殺菌用として使用したり、庭に撒いたりすることをお勧めします。
▼詳しい内容と手配方法▼

監修者のコメント

塩は人間の生命維持に欠かせないミネラル源であると同時に、保存食を作ったり殺菌するために必要なものとして世界中で使用されているものです。日本や中国ではケガレを払うものとして、店先に盛塩をして厄除け・魔除けとする慣習もよく見られます。

まとめ

お清めの塩について説明してきましたが、いかがでしたか。
頂いたお清め塩を使うかどうかに関しては、あくまでも個人の考えによります。もし、使いたくない場合は、使う必要はありません。しかし、少しでも邪気などが気になる方は、使った方が良いということになります。

また、最近は、仏教の教えに従い、お清めの塩をお渡ししないケースも増えてきています。そのため、葬儀をパッケージでお願いした場合、お清めの塩に料金が費用として含まれていないことがあります。

お清めの塩のお渡しを予定されている場合は、事前に葬儀社に確認されることをお勧めします。

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※本記事の情報正確性等につきましては、細心の注意を払っておりますが、いかなる保証もするものではありません。特に宗教、地域ごとの習慣や個別の事情によって考え方や対応方法が異なることがございます。掲載情報は、ご自身の責任と判断においてご利用ください。情報の利用によって何らかの損害が発生した場合でも、当社は一切の責任を負いません。本記事に掲載の提供情報は、法的アドバイスの提供を目的としたものではありません。

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