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埋葬許可証を発行するには?提出先や再発行の方法

  • 2023年02月03日

葬儀・告別式は慌ただしく、葬儀関係の手続きは複雑です。

それだけでなく、告別式後にお墓に遺骨を納める際は埋葬許可証の準備が必要です。
埋葬許可証がなければお墓に遺骨を納めることができません。
つまり納骨式にも埋葬許可証が欠かせないのです。
それだけ重要な埋葬許可証とはどのような書類なのでしょうか。

この記事では埋葬許可証について詳しくご説明します。
埋葬許可証の取得方法や提出先、保管、また紛失した場合の対応について解説します。

記事の監修

人はなぜ弔い、弔われるのか、葬送儀礼を意味のある営みとして理解し、私たちは次世代へ伝えていきます。葬送儀礼マナー検定実施中。

埋葬許可証とは?

そもそも「埋葬」は「墓地埋葬等に関する法律」では土葬のご遺体を埋めることを意味し、火葬後の焼骨を埋めることを「埋蔵」といいます。ですから、埋葬許可証というのは火葬の場合の遺骨の許可証のことを指しているわけではありません。 墓地埋葬等に関する法律では、「改葬許可証又は火葬許可証を受理した後でなければ、焼骨の埋蔵をさせてはならない」とあります。火葬許可証に火葬済印押されたものを所持し、墓地管理者に提出することで遺骨を埋蔵することができます。 役所から発行される書類は「死体(胎)埋火葬許可証」という名称になっていて、火葬も土葬にも汎用できる書類になっています。

【合わせて読みたい】
納骨についてはこちらの記事をご参照ください
樹木葬についてはこちらの記事をご参照ください
改葬についてはこちらの記事をご参照ください

埋葬許可証と火葬許可証の違い

「埋葬」は土葬に対しての法律用語です。現在日本の火葬率は99.97%ですから、埋葬許可証を使用するケースはほとんどありません。
火葬許可証とは、故人を火葬する際に火葬場の管理事務所へ提出する書類のことですが、その書類の上部には「死体(胎)埋火葬許可証」と火葬と土葬に対応できる名称がつけられています。
この許可証がないとご遺体の火葬はできません。

ご遺体を火葬する際にこの火葬許可書を火葬場の管理事務所へ提出し、火葬後、この許可証に火葬場の管理者が火葬済の証明印を押印し、遺族へ許可証が返却されます。
返却された火葬許可証はお墓へ遺骨を埋蔵する際に使用することになります。

埋葬許可証発行の流れ

埋火葬許可証は役所が発行します。葬儀社へ葬儀を依頼すると、手続き代行(使者として提出)が含まれていることが多いため、確認しましょう。

火葬許可書の交付手続き

火葬許可証の取得は原則として、役所への死亡届出書の提出と同時に火葬許可申請書を提出して取得します。 これらの用紙に必要事項を記載と押印し、死亡者の本籍地か死亡地、または届出人の住所地、所在地のうちいずれかの市役所など市区町村役場に提出します。

届出人はご遺族や親族、同居人、家主となり、葬儀社が使者として該当役所に届出をしてくれます。 これで死亡届の受理とともに「火葬許可証」が交付されます。多くは「死体(胎)埋許可証」という名称で、土葬にも対応できる形になっています。

【合わせて読みたい】
死亡届の届出についてはこちらをご参照ください

火葬許可書の提出

火葬当日に火葬場の管理者へ提出します。火葬には火葬許可書が必須です。

埋葬許可証の提出先

火葬済印が押された埋火葬許可証はお墓への納骨の際、墓地・霊園の管理者へ提出します。 お墓への納骨は四十九日法要、一周忌や三回忌の法要など親戚が集まりやすいタイミングを見計らって執り行われるケースが多いようです。 納骨のときには、埋火葬許可証の他、墓地使用許可証や印鑑が必要になるので忘れずに持参しましょう。

納骨までの埋葬許可書の保管方法

火葬場では納骨までの間、火葬済印が押された埋火葬許可書をご遺族が紛失してしまわないように骨壺とともに桐の箱に収められて渡されます。
納骨時に墓地などの管理者へ渡すまで、骨壺と一緒に管理しておくと良いでしょう。
また、納骨を行わずに手元供養とする場合でも、将来万が一納骨が必要な場合に供えてしっかりと保管しておきましょう。

埋葬許可証の保管期間

墓地・霊園の管理者には、納骨の際に遺族から受け取った埋葬許可証を5年間保管する義務があります。

墓地、埋葬等に関する法律によれば、「墓地又は納骨堂の管理者は、埋葬許可証、火葬許可証又は改葬許可証を受理した日から、5箇年間これを保存しなければならない。」(同法第16条)と規定されています。

法律により5年間は勝手に破棄することができず、管理者は責任を持って保管する必要があります。

埋葬許可証を紛失した際の再発行

何らかの事情で、埋火葬許可証を紛失したときには「火葬許可証」を再発行してもらうことができます。 これを再発行してもらうのは、「火葬前」の状態のとき、納骨するとき(再発行された「埋火葬許可証」と「火葬済証明書」で必要)になります。

火葬後、火葬済印の押された埋火葬許可証を紛失してしまった場合、火葬場で「火葬証明書」を発行してもらいます。公営の火葬場は火葬簿の保管期限が30年と定められているため、「火葬証明書」の再発行は可能です。 民間の場合はそれぞれの保管期間があるため、念のため相談してみましょう。 火葬証明書を市区町村へ出して、「埋火葬許可証」の再発行の手続きをします。「火葬証明書」だけで納骨できる場合もあります。

埋葬許可書の再発行手続き

埋葬許可書(火葬許可書)再発行の手続きは、申請先の市区町村役場で異なる場合があるため、事前に問い合わせをして必要な書類等について確認しましょう

火葬許可証の再発行の料金は概ね300円~400円となります。また、郵送による申請も可能です。
火葬許可証の再発行の手続き申請に必要な書類について次の通りです。

申請書

  1. 窓口に来た申請者の住所・氏名(代理人申請する場合、代理人の住所・氏名)
    申請者を「死亡届の届出人」と規定する自治体などもあるため、事前に確認しましょう。
  2. 再発行してほしい故人の本籍・筆頭者名・氏名・生年月日

本人確認書類

1点だけ提示すれば良いものと、2点以上の提示が必要なものがあります。

1点だけ提示(顔写真つきの本人確認書類)

運転免許証
マイナンバーカード
パスポート
在留カード等

2点以上提示

健康保険証
・マイナンバー通知カード
年金手帳
社員証
学生証等

※なお、申請する市区町村役場によっては、追加の書類を請求される場合があります。
事前確認が必要です。

分骨する場合も埋葬許可書は1枚で良いですか?
分骨証明書を人数分発行する事をおすすめします。
分骨した遺骨を墓地・霊園へ納める際、墓地管理者へ「分骨証明書」等の提出が必要となる場合があります。
つまり埋葬許可証のコピーでは納骨の際に管理者から拒否される場合があるため、分骨を予定する際には火葬場で分骨証明書を分骨する人数分、発行しておいてもらいましょう。

【合わせて読みたい】
分骨についてはこちらの記事をご参照ください

自分たちの土地にお墓を立てる場合、埋葬許可書はどこに提出しますか?
この場合の埋葬許可書は、ご自身で管理(保管)しておきます。
なお、自宅墓(手元供養)で供養する場合、埋葬許可書は必要ありませんが、将来に必要となる場合も考慮し、埋葬許可書を受け取りきちんと保管しておきましょう。

【合わせて読みたい】
自宅墓についてはこちらの記事をご参照ください

まとめ

埋葬許可証は火葬に必要な火葬許可書に、火葬場の管理者から火葬証明印をもらったものです。
葬儀関連の諸手続きは、一般的に葬儀社が代行する場合がほとんどですので確認してみましょう。

また埋葬許可書を受け取った場合は紛失しないようにしっかりと管理しておきましょう。
はじめて葬儀を執り行うご遺族の皆様など、この記事が参考になれば幸いです。

監修者のコメント

納骨をする際に「埋葬」という言葉がよく使われますが、正確には「墓地埋葬等に関する法律」では土葬のご遺体を埋めることを意味し、火葬後の焼骨を埋めることを「埋蔵」といいます。火葬をする際の書類が「火葬許可証」土葬をする際の書類が「埋葬許可証」になるわけですが、役所で発行される書類は「埋火葬許可証(書)」となり、両方汎用できる書式になっています。

埋葬許可証に関するよくある質問

埋葬許可証とは?
埋葬許可証はお墓へ遺骨を納める際に必要な書類です。そもそも遺骨は焼骨したからといって遺族が埋葬許可証なしにお墓に納めることは禁止されています。
火葬許可証とは?
火葬許可証とは、故人を火葬する際に火葬場の管理事務所へ提出する書類のことです。この許可証がないとご遺体の火葬はできません。
埋葬許可証の提出先を教えてください。
埋葬許可証はお墓への納骨の際、墓地・霊園の管理者へ提出します。
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