本位牌の素材|3つの種類と素材の違い
- 2024年11月27日
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位牌の素材の違い
「位牌」は、浄土真宗以外の多くの宗派において、“死んだ人の霊が宿る場所”と考えられており、故人の戒名(法名)を記して供養・礼拝するために仏壇に安置されます。
一口に位牌といっても、形状や材質などの違いを考え合わせると、その種類は百を超えると言われています。
形の違いによる種類分けについては、別の項目で詳しく述べていますので、ここでは、位牌の素材の違いについて説明していきましょう。
位牌には、まず、通夜や葬儀から四十九日の間まで使う白木の仮位牌と、忌明け後の供養に用いる本位牌があります。
長く供養に使うことになる本位牌を素材で分類するならば、大きく3つに分けられます。
塗り位牌(ぬりいはい)
白木地を漆塗りで仕上げて、金や蒔絵などの装飾を施した位牌です。
これは、「位牌」と聞いて思い浮かべる方が最も多い黒塗りの位牌で、
表面を塗って仕上げていることから「塗り位牌(ぬりいはい)」と呼ばれます。
塗り位牌の素材
塗り位牌の材料となるのは、ヒノキ、ベニマツ、シナなどの白い木材で、塗りあげる前の白木地は、乾燥させた木材をカットして整形し、彫刻や磨きをかけて完成させます。
白木地を塗り上げる工程では、途中で乾燥させたり磨いたりしながら
塗り重ねることを複数回繰り返します。
艶やかな黒地に仕上がった表面に、金箔や金粉、蒔絵などを施すという、
大変な手間をかけてつくりあげるのが、塗り位牌です。
塗り位牌の金額の違いは?
塗り位牌の場合、素材となる木材よりも、仕上げまでの工程にかける手間や、 塗りに使う素材、金装飾の施し方などが、位牌の質や金額の違いになります。
もともと黒塗りの塗料として使われていたのは、天然の漆でした。
しかし、昨今では、漆だけでなく、漆によく似た質感のカシュー塗料や、丈夫なウレタン塗料などを使用し、塗料の金額を抑えて安価な塗り位牌も増えています。
唐木位牌(からきいはい)
黒檀や紫檀など、美しい色や木目を持った木材を材料とする位牌です。この位牌は、材料となっているのが、「唐木(からき)」と呼ばれる熱帯地方原産の高級木材であることから、「唐木位牌(からきいはい)」と呼ばれています。
「唐木」という呼び名は、かつてこれらの木材が、中国(唐)を経由して輸入されていたことに由来します。
現在では、唐木だけでなく国産の木材が材料になっている唐木位牌もありますが、 漆などの塗料で表面を塗って仕上げる塗り位牌とは違い、木目がそのまま表から見えるので、 材料となるのはどれも、木目や色の美しい木材です。
唐木位牌の素材
代表的な唐木位牌の素材である「黒檀」は、インドネシアやスリランカが原産で、“木のダイヤモンド”とさえ評される黒地に木目が美しく浮き出た木材です。
同じく唐木の代表である「紫檀」は、タイ、ベトナム、ラオスなどが原産の、赤茶がかった色合いが美しい木材です。
木肌が緻密で、磨くと光沢がでることも人気の理由になっています。
「鉄刀木(たがやさん)」も、三大唐木の1つに数えられる銘木で、アフリカ、東南アジア、中米、西インド諸島などが原産の木材です。硬い材質で耐久性に優れ、木目の美しさにも定評があります。
他にも、「屋久杉」、「欅(けやき)」、「黄王壇(きおうたん)」や「黒柿(くろがき)」、「楓(かえで)」、 「花梨(かりん)」といった銘木を使った唐木位牌があります。
モダン位牌
木材の他、クリスタルや陶器、樹脂などの素材を使った伝統にとらわれないスタイルの位牌で、「モダン位牌」と呼ばれています。
天然木材を使ってシンプルなスタイルに仕上げた位牌や、天然木材を木材以外の素材と組み合わせて使ったり、寄木細工にしてデザイン性を高めたりしている位牌もあります。
多種多様なデザインがあり、カラーのバリエーションも豊富です。
どんな仏壇と合うの?
近年人気の高まっている家具調のモダン仏壇や、一人暮らしの部屋にも置けるミニ仏壇と合わせると、材質のユニークさやデザイン性の高さが活かされて、美しくコーディネートできます。
また、高級木材を使ったスタイリッシュなモダン位牌は、伝統的な唐木仏壇にもよく合います。
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監修者のコメント
岩田 昌幸 一般社団法人 葬送儀礼マナー普及協会
仏壇離れと言われて久しい昨今、たしかに大型の仏壇は売れない時代になりましたが、亡くなる方の増加により位牌を作る人は増え、同時に小型の仏壇を保有する人は増えています。有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅など高齢者施設では、仏壇や位牌の保有率が高く、心の拠り所として大切な存在であることを伺い知ることができます。