檀家を離れる”離檀”の方法・費用・トラブル回避策
- 2023年01月26日
クレジットカード払いにも対応
檀家とは、特定のお寺に所属している家のことをいいます。檀家は所属する寺に、葬祭や供養を全て任せるかわりに、お布施をもって、お寺をサポートするという関係になっています。
最近は「跡継ぎがいない」「引っ越しをするので菩提寺が遠方になる」「自分の好きな寺に変わりたい」など様々な理由で檀家を辞めたいと考えたり、実際辞めたりする方が増えています。
▼詳しい内容と手配方法▼檀家を離れる”離檀”とは?
檀家を離れるということは、所属していた寺の所属をやめる、お寺との付き合いをやめる、ということです。「お寺との付き合いは、もともとない」と考える方もいるかもしれません。ですが、お寺の管理地にお墓を置いているということは、そのお寺との付き合いがあるということになり、檀家をやめる場合は、お墓も撤去・引っ越しする必要があります。
江戸時代は、民衆はどこかの寺に所属しなければいけない制度がありましたが、現代では、檀家制度を廃止し、檀家を持たず会員制にする寺もあるようです。
過疎化や少子化などの理由で、家の宗教や仏壇を継ぐ人がおらず、檀家を離れるというケースや、「宗教を変えたい」「無宗教になりたい」などの理由から檀家を離れるケースもあります。
▼詳しい内容と手配方法▼檀家をやめる・抜ける”離檀”の方法
お墓の移転が伴う場合は、お墓あらかじめ離壇に関する取り決めがない場合は、離壇料はあくまでお布施のひとつに過ぎません。通常のお布施の2~3倍くらいを目安にすると良いでしょう。
離檀にまつわるトラブル事例と回避策
ある日突然、離檀するとお寺に話をしたり、もともとお寺と揉めていたりする場合、高額な離檀料を請求されてしまうことがあります。お墓を移転させる場合、証明書に記入してもらう必要もあるため、お寺を無視することもできません。
しかし、離檀料を支払わないことで、離檀を認めない、というのは、憲法に定められた宗教の自由に違反することになります。
相場からかけ離れた離檀料を請求された場合は、役所の担当者や、法律家に相談してみましょう。離檀料は、法律で定められたものではなく、任意で支払うものです。
また、各宗教の本山も離檀料をとることを認めていないので、本山に相談するのもひとつの手です。
「宗教を変えたい」「無宗教になりたい」「菩提寺の住職との相性が悪い」このような理由の場合は口に出さず「お墓の面倒をみる人がいない」「跡継ぎがいない」「嫁ぎ先の宗教に変える必要がある」など、お寺が納得しやすい理由をつけて早めに相談をするのが円満に離檀する秘訣です。
お寺と疎遠になっていた場合は、お寺の管理費などの滞納がなかったか、供養をお寺に任せきりになっていなかったか、離檀を申し出る前に確認してから相談するようにしましょう。
まとめ
離檀にお墓の移転が伴う場合は、費用や手配、お寺との交渉など手間がかかります。ですが、これまでお世話になったお寺に対しての感謝の気持ちを忘れずに交渉するようにしましょう。
トラブルを回避するために、寺へ申し出る際は突然、離檀したいと伝えるのではなく、ご自身の置かれている状況を住職へ相談することから始めてみてはいかがでしょうか。
それでも万が一法外な離檀料を請求された場合は、法律の専門家に相談してみてください。お寺の宗派の本山に相談してみることも可能ですが、基本的には別法人のため本山が解決に向けて動いた例はないようです。
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監修者のコメント
岩田 昌幸 一般社団法人 葬送儀礼マナー普及協会
離壇料という言葉がクローズアップされるようになったのは、「墓じまい」が注目されるようになった2015年あたりから。お布施は寺院を支えるための施しであって料金ではないのですが、寺院を離れる際に渡すお布施のことを、離壇料というようになってきました。