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葬儀の受付は誰がやる?受付業務の内容やマナーをくわしく解説

葬儀の受付は誰がやる?受付業務の内容やマナーをくわしく解説
  • 2024年06月18日

葬儀を執り行う際、「受付は誰がやるの?」と疑問を抱く場面もあるでしょう。受付は、喪主やご遺族が参列者の中から選任するのが一般的です。

喪主やご遺族は葬儀の主催側になるため、受付は遠いご親族や友人、会社関係者が務めるケースが多くなっています。

受付を依頼された方は参列者を迎える代表になるため、言葉遣いや作法に気を付けて対応しなくてはいけません。

この記事では、葬儀における受付の業務内容、受付を務める人、作法やマナーを解説します。

葬儀の受付とは

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葬儀の受付とは、式場で弔問客の案内をしたり、香典を預かって芳名帳への記帳を依頼する係です。

ここでは、葬儀の受付を依頼するケース、喪主やご遺族から受付をお願いされたケースそれぞれを解説します。

受付を依頼するケース(喪主の方向け)

受付を依頼するケースでは、喪主を含めた近親者は受付をできないため、遠いご親族や知人に頼むのが一般的です。

事前に把握している参列者の中から、候補者を2〜3名決めてから依頼しましょう。

また、受付を依頼する場合は、お通夜と告別式の両日をお願いするか、告別式だけをお願いするかなど、依頼日を明確にしてから相談するのがマナーです。

受付をお願いされるケース(参列者の方向け)

喪主やご遺族から葬儀の受付をお願いされた場合は、すみやかに返答してください。特別な事情がない限りは、断らずに快く引き受けましょう。

また、基本的に受付を1人に依頼するケースはありません。最低でも2名以上に依頼する場合がほとんどです。

一緒に受付を行う方と集まる時間や当日の流れを話し合い、当日にトラブルがないように準備しておきましょう。

葬儀の受付は誰がやるの?

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葬儀の受付を務める人は、誰が務めるというルールはありません。基本的には喪主やご遺族が参列者の中から候補者を見つけ、事前に依頼するのが一般的です。

ただし、葬儀の規模によって人数や選任する基準が異なるため、喪主やご遺族で相談してから、受付に適した方へ依頼しなくてはいけません。

ここでは、どのような方に受付を依頼するとよいのか、一般的な依頼先について解説します。

受付は喪主が2~3人を選出して依頼する

喪主とご遺族で事前に相談して、受付を依頼する候補者を2〜3名選出します。

受付の候補者を選ぶ場合は、故人さまの近親者を避けて葬儀の進行を妨げない方にお願いするのが一般的です。

遠いご親族や友人、会社の方にお願いするのが一般的で、男性と女性の二名で受付を担当します。

葬儀の規模が大きい場合は、受付の人数が多くなり、荷物を預かる人や案内係も必要になるため、事前に人数を計算して早めに相談するのがよいでしょう。

故人さまの親しい友人や会社の関係者が一般的

受付を依頼する際は、故人さまの親しい友人や会社関係者に依頼するのが一般的です。

故人さまの友人や会社関係者は葬儀で着席する席がご親族より後方になるため、スムーズに移動ができるだけでなく、進行を妨げずに出入りできます。

また、ご遺族は故人さまがお亡くなりになった深い悲しみを乗り越えてお別れの日を迎えているため、血縁のない方が受付を行うのが望ましいとされています。

受付代行業者を利用するケースもある

受付を依頼できる方が見つからない場合は、受付代行業者に依頼するケースもあります。受付代行業者は香典を預かって集計を行うため、信頼と実績がある会社を選ぶのが大切です。

受付代行業者は葬儀社に手配してもらうのが一般的ですが、事前にインターネットで探して依頼する方法もあります。

ただし、外部の受付代行業者に依頼すると、葬儀社に支払う料金とは別に費用が発生するため、受付に必要な人数を伝えて見積もりをとりましょう。

葬儀の受付業務

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葬儀の受付では、参列者に対して適切な対応が求められます。故人さまを偲びに訪れてくださる弔問客に対して、失礼のないように心がけましょう。

ここでは、葬儀の受付業務について解説します。

参列者や弔問客をお迎えする係

受付は、参列者や弔問客を適切な挨拶でお迎えします。代表的な挨拶は以下の通りです。

  • 本日はお忙しいなかお越しいただき、誠にありがとうございます。
  • お忙しいなか、ご参列くださりありがとうございます。
  • 本日はお足元の悪いなか、お越しいただきまして誠にありがとうございます。(雨天)
  • お待たせして申し訳ありませんでした。ご会葬ありがとうございます。

参列者に対しては、落ち着いた低めのトーンで挨拶するのがマナーです。

弔問客がお悔やみの言葉を述べた際には、「ご丁寧に恐れ入ります」とご遺族の代わりに感謝の気持ちを伝え、喪主やご遺族にお会いする場合は「このたびは誠にご愁傷さまです」と挨拶します。

受付の挨拶に特別な決まりはありませんが、「次々」「度々」「続く」「重ね重ね」といった忌み言葉を使わないように気をつけてください。

弔問客から香典を預かり芳名帳の記入をお願いする係

挨拶と同時に弔問客から香典を預かる場合は「お預かりします」と挨拶をして、両手で受け取ったあとに一礼するのがマナーです。

受付を務める方がご親族以外の場合は、代理で預かる意味を込めて「頂戴いたします」ではなく、「お預かります」と受け答えするのが適切とされています。

また、葬儀によっては喪主やご遺族の意向により香典を辞退するケースもあります。香典を持参された方がいれば、丁重に断りましょう。

香典を預かったあとは、芳名帳への記帳を案内します。

芳名帳は葬儀が無事に終わったあとに、ご遺族が参列者を確認したり、香典返しを送る住所を確認する大切な名簿になります。

そのため、氏名やご住所、会社の所在地や代表者氏名までしっかり記入していただくように案内してください。

芳名帳への記帳を案内する場合は、以下のように声掛けをします。

  • 恐れ入りますが、こちらにお名前とご住所のご記入をお願いします。
  • こちらにお名前とご住所をご記帳いただけますでしょうか。

書き方に迷っている方がいる場合は、すみやかに案内を行い、スムーズに受付を済ませるように配慮するのも受付の大切な仕事です。

返礼品の在庫確認やお渡しする係

芳名帳の記帳が済んだタイミングで、返礼品の受け渡しを行います。

返礼品を渡す係は参列者の人数に合わせて在庫確認を行い、連名の方も含めて全員に渡すように心がけてください。

返礼品を渡す際は、以下のように声掛けをします。

  • こちらはお返しの品物でございます。
  • こちらをどうぞ。
  • こちらは香典返しです。

香典返しは後日渡すのが一般的でしたが、近年では葬儀当日に返すケースが増えています。

また、参列者の多い葬儀では、在庫確認やスムーズに受け渡しができるように、係の人数を増やす対策が必要です。

葬儀によっては引換券を事前にお渡しして、お焼香を終えて会場を退出する前に返礼品をお渡しするケースもあるため、事前に流れを確認しておきましょう。

参列者が多い場合は、返礼品を受け取らずに帰ってしまう方もいるため、忘れずに渡すように積極的な声掛けが大切です。

弔問客の上着や手荷物などを預かるケースもある

弔問客の上着や手荷物などを受付で預かるケースもあります。

弔問客の上着や荷物などを預かる場合には、間違えないようにタグ付けをして番号札を渡すなどの対策が必要です。

また、貴重品のお預かりはトラブルの原因になるため、コートや傘、遠方からお越しになった方の大きめの荷物のみを預かるようにしましょう。

参列者が多い場合は、事前に相談して荷物を預かる専用部屋を用意してもらい、受け渡しがスムーズに行えるように人員を多めに配置するのが望ましいです。

また、現地スタッフが代行してくれるケースもあるため、事前に確認しておきましょう。

香典を計算する会計係

受付の業務には、香典を集計する会計係が含まれます。会計係は弔問客からお預かりした現金を取りまとめ、集計や管理を行うのが仕事です。

受け取った香典を参列者から見えない場所で開封し、記載されている金額と中身の金額に相違がないかを確認しながら、正しく帳簿をつけます。

葬儀が無事に終わったあと、芳名帳を確認しながら再度照らし合わせて集計を行うのが一般的です。

会計係は高額な現金を扱うため、持ち場から離れず責任を持って管理しなくてはいけません。

また、会計係は喪主やご遺族と面識があり、お互いのことを良く知っている方に依頼するのが望ましいとされています。

近年は、家族葬や一日葬も増えているため、会計係を喪主やご親族が担当するケースや、最初から設けないケースも多くなっています。

参列者の案内もしくはお見送り

弔問客が受付を済ませたあとは、式が始まるまで会場で待機するのが一般的です。

式場の規模が大きく待合室がある場合は、すみやかに案内して入口が混雑しないように誘導するのも大切な仕事になります。

また、返礼品の受け渡し場所やトイレの場所を案内するなど、葬儀の進行を遅らせないための配慮が重要です。

お焼香を済ませた参列者が帰られる際には、訪れる方とご帰宅される方が混雑しないように、出口までの誘導や駐車場の案内も含めてスムーズな対応を心がけましょう。

ただし、現地スタッフが案内を行うケースが一般的なため、案内係の方は細かい部分をサポートする形になります。

葬儀の受付は規模や状況によって異なる

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葬儀の規模によって受付の人数や担当する係が異なります。特に大規模な葬儀になれば人数も増え、当日の人員配置を確認しなくてはいけません。

しかし、近年では葬儀の規模が縮小傾向にあるため、受付係が複数の業務を並行して行う場合やご遺族にも協力して行うケースが増えています。

ここでは、葬儀の規模や状況で異なる受付業務を解説します。

大規模な一般葬儀の場合

参列者の多い大規模な葬儀では、受付の人数が多く必要です。大規模な葬儀になるケースは、以下の例が挙げられます。

  • 企業の役員などの葬儀
  • 町内会などで役職についている方の葬儀
  • 著名人などの葬儀

大企業の役員などがお亡くなりになった場合は、関連会社の役員や従業員が参列するため、葬儀の規模も大きくなります。

重役の葬儀では、会社の従業員や役員が受付や案内係を務めるケースが一般的です。

また、町内会などの役職に就かれている方がお亡くなりになった場合は、町内会役員や地域の商店などの方が案内係や受付を務めるケースがあります。

中規模や小規模の葬儀の場合

中規模や小規模の葬儀では、香典を受け取って芳名帳の案内を行う係と香典を集計する会計係の2つに分かれるのが一般的です。

参列者の人数が多くないため、受付として2〜3名ほどで対応します。また、中規模や小規模の葬儀では、ご遺族が座席や会場内を案内するケースが一般的です。

近年は、大々的に葬儀を行う家庭が少なくなっているため、ほとんどが中規模から小規模の葬儀に該当するでしょう。

家族葬の場合

家族葬は、喪主やご家族の方が声をかけた方のみで葬儀を執り行います。一般葬と比べて小規模になるため、受付を設けずに葬儀を執り行うのが一般的です。

また、家族葬の場合は香典を辞退するケースが多いため、会計係やお返しの品を用意する係も必要ありません。

家族葬の場合は規模が小さいため、現地スタッフが会場の準備を行い、喪主やご遺族以外に外部の方は訪れないケースがほとんどです。

受付の方のマナーや作法

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葬儀の受付を務める方は、適切な服装を着用し、参列者に対して適切なマナーや作法で迎えます。喪主やご遺族に受付を依頼された場合は、責任感を持って受付業務を務めましょう。

受付に適切な服装

受付を務める場合は、参列者を迎える代表者として適した服装があります。

男性は光沢のないブラックスーツに白色のワイシャツ、ネクタイや靴下は黒色のものを着用して務めるのがマナーです。

参列者の前に立つ意識を忘れずに、髪型やヒゲなどの身だしなみにも注意してください。

女性は膝下くらいの黒いワンピースを着用して、ストッキングは黒色もしくは暗めの茶色でバッグも黒色を選びます。

受付業務では会場内を移動する場合もあるため、ヒールの高い靴は避け、ダイヤなどの光るアクセサリーではなく真珠などの落ち着いたものを装着してください。

メイクも暗めのリップを使用し、髪が長い場合には後ろで束ねるのが理想です。

受付でのご挨拶

受付での挨拶は状況によって異なります。挨拶に決まったルールはありませんが、受付係は主催側の代表となるため参列者に失礼のない対応を心がけて挨拶をしてください。

また、香典を受け取る際は必ず両手で受け取り、一礼するのがマナーです。状況に応じた受付での挨拶例は以下のとおりです。

喪主やご遺族に対面した場合

  • この度は誠にご愁傷さまです。
  • この度は心よりお悔やみ申し上げます。

弔問客が来たときの挨拶

  • 本日はお忙しいなか、ご参列いただき誠にありがとうございます。
  • 本日はお足元の悪いなか、お越しいただきまして誠にありがとうございます。(雨天)

弔問客からのお悔みの挨拶と香典を受け取る場合

  • お預かりします。

香典を辞退する場合

  • 申し訳ありません。ご遺族の意志により御香典は辞退申し上げております。お気持ちだけ有り難く頂戴いたします。
  • 誠に勝手ながら、故人の遺志により御香典は辞退しております。お気持ちだけ有り難く頂戴いたします。

言葉遣いや声のトーン

葬儀の受付では、声のトーンを少し下げて、丁寧な言葉遣いで話します。年配の参列者も訪れるため、聞き取りやすい声で挨拶をするとよいでしょう。

また、芳名帳を記入していただく場合や会場内を案内する場面も、わかりやすく丁寧な説明を心がけてください。

受付を担当する際は縁起が悪い忌み言葉を使わないように注意して、故人さまを偲ぶ気持ちを大切に務めてください。

まとめ

葬儀の受付は、喪主やご遺族が事前に選任した方に依頼するのが一般的です。

依頼された場合は、特別な事情がない限り断らず、ご遺族の心中を察して協力するのがマナーとなります。

受付では、参列者から香典を受け取って芳名帳を記入していただくのが主な仕事です。その他には会計係や案内係などがあります。

受付を担当する場合は、挨拶や作法を意識して参列者に失礼のない対応を心がけましょう。また、近年では葬儀の規模も小さくなり、受付を設けない家族葬なども増えています。

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