葬儀の日程を決める方法は?日程を決める際のポイントや注意点を解説

- 2024年05月21日

お葬式手配の「よりそうお葬式」
身内の方がお亡くなりになったときは、喪主が主導してお葬式の日程を決めます。
お亡くなりになった翌日がお通夜、翌々日が葬儀や告別式になるケースが一般的ですが、もし自分が喪主になった場合は、ご家族の都合、六曜や風習、式場や火葬場の状況を踏まえて日程を決めていかなければいけません。
この記事では、仏式の葬儀の日程を決める流れ、決める際の注意点、お葬式までの流れを解説します。葬儀の日程の決め方について詳しく知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次 [表示]
葬儀の日程を決める流れ

葬儀の日程は、ご家族と相談してから葬儀社を交えて決定します。お葬式の流れは、お亡くなりになられた翌日にお通夜、翌々日に葬儀と告別式を行うケースが一般的です。
ただし、六曜や風習、式場や火葬場の空き状況によって日程が変わる場合があります。
そのため、葬儀の日程を決めるときは葬儀社の担当者と打ち合わせを行い、適切な日を決めるのが望ましいでしょう。
また、お葬式の日程調整にともなうルールや宗派、独自の風習で困ったときは、葬儀社へ事前に相談するとトラブルを回避できます。
葬儀の日程を決める際のポイント

葬儀の日程を決めるには、さまざまな予定を確認しなければいけません。予期せぬ不幸が訪れた場合、お坊さんやご親族の予定、式場の空き状況の確認が必要になります。
ここでは、葬儀の日程を決める際のポイントを解説します。
葬儀社への連絡
身内の方が亡くなった場合、まずは葬儀社へ連絡します。
すでに葬儀社が決まっていればすぐに連絡を入れ、葬儀社が決まっていない場合はインターネットなどで葬儀社を探してすみやかに連絡してください。
もし葬儀社を決めるのが難しい場合は、病院から紹介してもらえるケースもあるため、確認しておきましょう。
お坊さんの空きを確認する
葬儀社が決まったらお寺へ連絡を取り、お坊さんの予定を確認してください。
お盆やお彼岸は他の檀家の供養や年忌法要と重なり、スケジュールが埋まっている場合があります。
お坊さんが忙しい時期に重なる場合は、病院で医師から危篤状態と判断された時点でお務めにきていただけるか確認するのもよいでしょう。
スムーズにお葬式が執り行われるように、お坊さんの空き状況は優先的に確認してください。
親族や参列者の状況を踏まえた時間と場所
親族や参列者に配慮した日時と場所を決めていきます。
例えば、葬儀を執り行う会場が遠い場合や火葬場への移動が困難な場合は、専用のマイクロバスを手配するなどの参列者への配慮が必要です。
そのため、ご親族や参列者が参加しやすい式場や時間を葬儀社とともに決めていきましょう。
式場や火葬場の予約を取る
ご家族がお亡くなりになったら、式場や火葬場の予約の空き状況を確認してください。
時期によっては式場や火葬場が混み合ったり、休みの場合があるため、葬儀社とともに空き状況を確認してから予約を取りましょう。
ただし、自分で式場や火葬場の予約を取るケースはほとんどなく、基本的に葬儀 社が予約を代行してくれます。
葬儀の日程を決める際の注意点

葬儀の日程を決める際には、さまざまな注意点があります。ここでは、葬儀の日程を決める際の注意点を解説します。
友引を避ける
日本には中国から伝わった六曜と呼ばれる暦があります。六曜とは以下の6つです。
- 大安(たいあん)
- 先勝(せんしょう・さきがち)
- 先負(せんぷ・さきまけ)
- 友引(ともびき)
- 仏滅(ぶつめつ)
- 赤口(しゃっこう・せきぐち)
六曜は吉日と凶日を占うために決まっており、縁起が良い日や悪い日の目安として用いられています。そのため、凶日にあたる友引には葬儀を避けるのが一般的です。
友引に葬儀を行うと友を引く(友を連れていく)といわれており、葬儀を行うには縁起が良くない日に該当します。
また、仏滅は何も行わずに平穏に過ごすべき日といわれているため、葬儀を避ける傾向があります。ただし、仏滅は仏教とは関係ないため、強く意識する必要はありません。
六曜はあくまでも占いの基準となるため意識しすぎる必要はありませんが、代表的な友引だけは避けておきましょう。
宗派や地域の風習の確認
葬儀の日程を決めるときは、宗派や地域の風習を確認してください。宗派や地域の風習によって、必要な物や葬儀の流れが異なります。
例えば、北海道の葬儀では霊柩車を使用しない風習があったり、静岡県では振る舞いやお返しに用いられる食べ物に黒豆おこわや飴を付けた餅を渡すなど、地域によってさまざまです。
地域の風習を取り入れる葬儀は少なくなっていますが、古くから伝わる風習を大切にしている方もいます。
葬儀を行う際は風習を守る方に失礼のないように、宗派や風習に気をつけましょう。
お亡くなりになった当日に葬儀をしてはいけない
日本では原則、お亡くなりになってから24時間は火葬してはいけない法律があります。
この法律は、まだ医学が発展していない時代に蘇生の可能性があった名残として、昭和23年に制定されました。葬儀の日程までは安置するのが一般的です。
ただし、24時間以内に火葬する例外もあります。
- 妊娠七ヶ月に満たない死産のとき
- 感染症での死亡の場合
上記に該当する場合は、蘇生できる可能性が低く、感染症の蔓延を防ぐためにも24時間以内に火葬する場合があります。
お亡くなりになってから葬儀までの流れ

ここでは、お亡くなりになってからお葬式までの流れを解説します。
お亡くなり直後
病院でお亡くなりになった場合は、医師の死亡確認が必要です。
医師の死亡判定では、死亡診断書(死体検案書)を発行してもらいます。医師が記名、押印、署名を行い、届出人が死亡届欄を記入します。
死亡診断書(死体検案書)は、病院等からご自宅や式場にご遺体を搬送する際に必要になる書類です。
お亡くなりになった直後は動揺する場合もありますが、書類を忘れずに発行してもらいましょう。
ご遺体の搬送と安置
病院でお亡くなりになった場合、ご遺体を看護師が拭き清め、病室から遺体安置所へ移動します。
ご自宅に移す予定があっても低温で安置する必要があるため、病院内の遺体安置所に一時搬送するのが一般的です。
遺体安置所に搬送する前には、以下の内容を施します。
- 末期の水(まつごのみず)
- 清拭(せいしき)
- 湯灌(ゆかん)
- 死化粧(しにげしょうまたはエンゼルメイク)
末期の水は死者が渇きで苦しまず、安らかにあの世へ行けるように願いを込めて、カーゼなどを使い血縁が近い順から唇を濡らしてお別れをします。
浄土真宗以外の仏教では、末期の水は欠かさない儀式の一つです。
清拭(せいしき)や湯灌(ゆかん)は来世に旅立つにあたり、身を清めるために行います。その後、死装束に着替えて身繕いをするのが一般的です。
最後は死化粧を施します。死化粧はエンゼルメイクとも呼ばれ、男性は髭を剃り、女性はチークや口紅を付け、少しでも生前の姿に近づけるのが一般的です。
末期の水や死化粧について詳しく知りたい方は、次の記事も合わせてご覧ください。
葬儀社と打合わせ、関係者に連絡
安置ができたら、喪主と葬儀社で細かい打ち合わせを行います。
葬儀の段取りを担当者と話し合い、死亡診断書を葬儀社に渡したあと、役所へ火葬許可申請や死亡届の手続きを依頼するのが一般的です。
また、喪主は葬儀で必要になる供花や移動時の車の手配、故人さまの関係者に連絡、葬儀の流れを再確認します。
納棺
納棺では、ご遺体を清めて死装束を着せたあとに棺に移します。棺の中には、故人さまとの思い出の品や好きなお花などを敷き詰めるのが一般的です。
ただし、棺の中に入れられない物もあるため、葬儀社に確認してください。納棺を終えたらお通夜の準備に移ります。
本通夜(翌日)
お通夜はお亡くなりになった翌日に執り行うケースが多く、18〜19時の間に開始されます。
お通夜は、受付、祭壇、供花や供物の配列、通夜振る舞いなどがありますが、式場設営は葬儀社が担当し、細かい指示は喪主が行うのが一般的です。
受付を担当する世話役は、お通夜開始の30分前に待機して、弔問客が来られたら芳名帳(芳名録)の記入と香典を預かります。
開始10分前にはお坊さんが入場するため、葬儀社の指示で集まり着席します。
祭壇から向かって右側の席にご遺族、左側の席に親しい友人や仕事関係者、そのほか一般弔問客は左右席の後方です。
席順は、故人さまとの血縁の近さや関係性等で決まるため、世話役の方は事前に席を確認しておくとよいでしょう。
その後、お坊さんの読経とお焼香が行われ、法話を話してくれるお坊さんもいます。
お坊さんの退場後は喪主の挨拶が行われ、故人さまの死去報告や弔問客への謝意の言葉を伝えるのが一般的な流れです。
喪主の挨拶が終わると通夜振る舞いが行われます。通夜振る舞いでは、遺族が弔問客への謝意を込めて酒食を振る舞い、故人さまをご親族や親しい友人で偲ぶのが目的です。
お通夜にかかる時間は平均2.5時間程度、通夜振る舞いは1時間程度ですが、宗派によってお経の時間が異なる場合もあります。
葬儀・告別式(翌々日)
葬儀や告別式は、お亡くなりになった翌々日に行うのが一般的です。葬儀や告別式は、半日をかけて行います。
告別式の流れは、以下の通りです。
- 告別式の開式
- お坊さんによる読経
- 弔辞・弔電の紹介
- お焼香
- 告別式の閉式
- お別れの儀
- 出棺
- 喪主挨拶
- 火葬場に移動して火葬
告別式では出棺の際に参列者が棺の中にお花や思い出の品を手向け、最後のお別れをします。
その後は喪主が参列者に対して挨拶を行い、御礼を述べるのがマナーです。遠方から来ていただいた参列者には、深く感謝を伝えましょう。
また、近年では葬儀と初七日法要を一緒に行うケースが多くなっており、お坊さんの読経の中に、初七日法要が含まれる場合もあります。
葬儀の日程と種類

ここでは、葬儀の日程と種類について詳しく解説します。
一般葬や家族葬二日プラン(以下、家族葬という)の場合
一般葬は前項で解説した時系列の通り進行します。お通夜と葬儀・告別式の両方を執り行い、ご家族以外も参列する形式です。
一方、家族葬の場合はご家族やご親族以外は基本的に参列しません。
お通夜や葬儀・告別式は同様に行われますが、参列者がいる場合を一般葬、参列者がご家族やご親族のみの場合を家族葬と呼びます。
ただし、家族葬はご家族やご親族以外も参列可能です。
家族葬でもご親族や故人さまと親しい友人が参加するケースは多く、参列していただく範囲に明確な決まりはありません。
家族葬一日プラン(以下、一日葬という)の場合
一日葬とは、お通夜を省き、葬儀・告別式と火葬を1日で執り行うお葬式です。1日でお葬式が終わるため、ご家族の負担が軽減されます。
しかし、お通夜を行わない一日葬では参列者が日程を合わせるのが難しいため、ご親族などにも事前に相談しておきましょう。
葬儀社にも一日葬を行いたい旨を事前に相談し、当日の準備を細かく打ち合わせする必要があります。
参列者に葬儀の日程を伝える手順と方法

身内がお亡くなりになったあと、参列を予定する方に葬儀の日程を伝えます。ここでは、参列者に葬儀の日程を伝える手順と方法を解説します。
日程確定後に葬儀案内を送る
故人さまの会社関連や知人には、お葬式の日程が確定してから葬儀案内を送ります。
日程の確定後に葬儀案内を送れば、忌引きの申請を行う参列者にも配慮となり、当日もスムーズに参列できます。
電話での連絡が一般的ですが、メールやお手紙で送るケースもあるでしょう。もし、手紙で葬儀案内を送る際は、文中に句読点を打たないように書くのがマナーです。
「つつがなく終えられるように」という意味が込められた冠婚葬祭のマナーになっており、特に年配の方は気にする人もいるため注意しましょう。
ご家族やご親族には電話で知らせる
故人さまと近い関係性のあるご家族やご親族には、電話で知らせるのが一般的です。少しでも早く伝え、今後の流れや段取りを話し合う必要があります。
また、ご家族以外にも故人さまと親しい間柄の方には、電話で連絡する方がよいでしょう。早朝や深夜の時間帯は避け、電話で伝える方が日程調整がスムーズです。
家族葬の場合は葬儀後に死亡通知を送る
家族葬の場合、訃報や葬儀案内を送らなかった親交の深い方に対して、葬儀後に死亡通知を送ります。
死亡通知を送る場合には、故人さまとの続柄、故人さまの氏名と年齢、死亡した理由や日時を明記して送るのが一般的です。
そして、お葬式を執り行った日付も加えて、葬儀が無事終了した報告を書きましょう。お葬式を知らせなかった理由と、お詫びを書き加えるのもマナーです。
また、死亡通知書を送る際は、薄いインクの筆ペンを用いて書くのが一般的です。これは、涙が硯に落ちて墨が薄まってしまったという意味が込められています。
まとめ
葬儀の日程はご家族で相談してから、葬儀社を交えて決定するのが一般的です。
お亡くなりになった翌日がお通夜、翌々日が葬儀や告別式になりますが、六曜や風習、式場や火葬場の空き状況によっては異なります。
また、六曜や宗派などで日程調整がわからないことがあれば、葬儀社に相談するのが好ましいでしょう。
参列者のスケジュールを配慮しながら、失礼のないように適切な日程でお葬式を執り行うことが大切です。
お葬式の日程や事前の準備などでお悩みがあれば、よりそうお葬式までお気軽にご相談ください。専門相談員が24時間365日、お葬式にまつわるご相談を受け付けています。
また、一般葬だけでなく、家族葬や一日葬も対応可能です。
故人さまと後悔のない別れをしていただきたい一心で、ご家族の希望によりそったお葬式をご提供します。

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