祖母のお葬式で香典は必要?孫からの香典の目安やマナーを解説
- 2024年11月28日
お葬式手配の「よりそうお葬式」
祖母のお葬式で香典は必要なのか気になるところですが、原則は必要です。ただし、不要な場合もあるため、どのような場面で必要となるのか知っておくのが望ましいです。
実際に、祖母がお亡くなりになった場合に香典を持っていく必要があるのか知らないという方も多いのではないでしょうか。
この記事では、祖母のお葬式における香典の必要性や孫からの香典の目安、入れ方・書き方・包み方・渡し方のマナーについて詳しく解説します。
祖母の香典について知りたい人は、ぜひ参考にしてみてください。
祖母のお葬式で香典は必要?
祖母のお葬式では香典が必要な場合と不要な場合があります。
ここでは、祖母のお葬式における香典の必要性について詳しく解説します。
原則は必要になる
祖母がお亡くなりになられたら、原則として香典が必要となります。
大規模な一般葬はもちろん小規模な家族葬や火葬式であっても、喪主やご家族が香典を辞退していないのであれば持参するのがマナーです。
ただ、不要な場合もあるため、必要なのかどうかは葬儀社もしくは年長者に聞いてみるのが望ましいです。
不要な場合もある
祖母がお亡くなりになられても、条件次第では香典が不要です。
- 一緒に住んでいた場合
- 親に扶養されている場合
- 辞退されている場合
代表的なのは、祖母と一緒に住んでいた場合です。ずっと祖母と同居していた場合、喪主・ご家族の側での参列となるため、香典は不要となります。
また、親に扶養されている場合も不要です。就職していない未成年の人や事情があって成人してからも扶養してもらっている人は、香典が不要となります。さらに、祖母のお葬式を執り行う側の喪主・ご家族が香典を辞退されている場合も不要となるでしょう。
家族葬や火葬式などでは香典を辞退される人も珍しくないため、香典を持参しようと思っても断られることがあります。もし香典辞退の旨があったら無理に持参するのではなく、素直に従うのがマナーです。
お通夜・葬儀・告別式・ご火葬に参列するだけでも祖母への感謝の気持ちを表すことにつながるため、香典以外の方法で感謝をお伝えください。
孫からの香典の目安
孫からの香典の適切な金額は、ケースに応じて変わります。
ここでは、孫からの香典の目安について詳しく解説します。
関係や年齢によって変わる
祖母に対して孫から香典を出す場合、ご本人との関係や年齢によって金額が変わります。
人によって香典の金額は異なるため具体的にいくらとはいえませんが、祖母との関係が深い方や年齢を重ねている方ほど、より多くの香典を出すのがマナーです。
もちろん、香典はお葬式の費用を補填していただいたり、ご本人に対する感謝の気持ちとして出したりするものであるため、金額に決まりはありません。
ただし、香典は多すぎたり少なすぎたりするのは好ましくないため、できれば他の孫と同様の金額を出すもしくは地域の葬儀社や年長者に聞いてから出すのが望ましいです。
兄弟姉妹がいる人は、どれくらい出すのか話し合っておくことを推奨します。
地域ごとの風習に合わせる
祖母に対する香典の金額は地域ごとに変わることがあるため、風習に合わせましょう。
地域によっては古くからのしきたりやならわしが残っているところもあり、他の地域にはない独自の風習が残っている場合もあります。
祖母への香典はある程度相場が決まっていますが、地域によって取り扱いが変わることも念頭に置いておかなければいけません。
独自のルールを持つ地域もあるため、詳しくは地元の葬儀社もしくは年長者に聞いてから判断するのが良いでしょう。
他の孫と金額を合わせる
祖母の孫が自分自身だけでなく他にもいるなら、他の孫と金額を合わせるようにしましょう。
祖母から見て孫は同じ立場の関係性となるため、孫によって大幅に香典の金額が変わるのは避けたいです。同額もしくは近い金額にするのがマナーといえます。したがって、他の孫がどれくらいの香典を出すのか聞いておきましょう。
孫の1人が3万円、もう1人が1万円、もう1人が5,000円のようにばらつきが出ると、受け取った喪主やご家族が困惑する場合があります。香典に決まった金額はないものの、孫として出すなら他の孫と合わせるのがマナーです。
もちろん、祖母と特段仲が良かった人や特別優しくしてもらった人などはこの限りではないため、自分自身で金額を決めて問題ありません。
連名の場合は人数分を出す
連名で出す場合は、人数分を出すようにしましょう。
例えば、兄弟姉妹がいて「孫一同」として香典を出す場合、みんなで1万円などと決めるのではなく、それぞれが香典を持ち寄って一緒に出します。仮に孫3名分をまとめて出すなら、みんなで1万円と合算するのではなく1人1万円で合計3万円にするのがマナーです。
2名などの連名では相場の2倍の金額を包むのがマナーとなるため、人数分すべて出すと多すぎる場合は、2倍程度もしくは2倍よりやや少ない金額を出しましょう。夫婦で出す場合も同様に2倍程度もしくは2倍に届かない程度の香典を出します。
香典の入れ方のマナー
祖母に対する香典でも、入れ方のマナーを知っておく必要があります。
ここでは、香典の入れ方のマナーについて詳しく解説します。
新札ではなく旧札を入れる
香典に入れるお札は、新札ではなく旧札を入れてください。
新札だと不幸を予期して準備していたという印象を与えるため、突然の訃報で急遽用意したと表現するためにも旧札を入れるのがマナーです。
角が折れているお札や欠けているお札、破れているお札などあまりにもボロボロなものは避けるべきですが、香典は新札ではなく旧札を選びましょう。
「4」や「9」の数字は避けて入れる
香典に入れるお札は、「4」や「9」の数字は避けて入れましょう。「4=死」「9=苦」に通ずることから、これらの数字を入れるのはマナー違反となります。
また、「2」や「6」など割り切れる数字も「故人さまとのつながりを断ち切る」ことに通ずるため、避けるのがマナーといえるでしょう。
お札を入れるなら1万円・3万円・5万円のように切りが良く、割り切れない数字(別れを連想させない数字)を選ぶようにしてください。
肖像画は裏向き・下向きに入れる
お札の肖像画は、裏向き・下向きに入れるのがマナーです。
香典袋にお札を入れるなら、肖像画の顔が裏向き・下向きになるようにします。これは故人さまに対するお悔やみの気持ちを表現するためといわれています。
裏向きか下向きに入れておくと香典の金額がすぐにわかるため、喪主やご家族に対する配慮という意味でも向きを揃えて入れておきたいです。
並びをすべて揃えてから入れる
お札は、並びをすべて整えてから入れるのがマナーです。
1枚だけなら揃える必要はありませんが、複数枚入れるならすべて向きを揃えて入れます。1枚だけ表向きか上向きになっている場合など、向きが不揃いになっているのはNGとなります。
お札の向きがバラバラだと統一感が損なわれるため、必ず向きが揃っていることを確認してから入れるのが望ましいです。
香典の書き方のマナー
祖母に対する香典では、書き方のマナーも把握しておきましょう。
ここでは、香典の書き方のマナーについて詳しく解説します。
薄墨の毛筆もしくは筆ペンで書く
香典袋は、薄墨の毛筆もしくは筆ペンで書くのがマナーです。
故人さまを失った悲しみで「墨が磨けなかった」「涙で滲んでしまった」という感情を表現するため、薄墨の毛筆もしくは筆ペンを使用します。
最近では印刷されたものを利用する人もいますが、正式には薄墨の毛筆もしくは筆ペンで書くのが正しいマナーといえるでしょう。
以下の記事では中袋なしの香典の書き方について解説しているため、あわせてご確認ください。
金額・氏名・住所を見やすく書く
香典袋には、金額・氏名・住所を見やすく書くのがマナーです。
外袋の表書きは薄墨の毛筆もしくは筆ペンで書くのがマナーですが、中袋の金額・氏名・住所ははっきりと見やすい文字で書くのがマナーとなります。
金額・氏名・住所は故人さまではなく香典を受け取った喪主やご家族が見るものであるため、わかりやすく書くのが良いでしょう。
金額の字体は「金〇〇圓」のように表記するのがマナーで、数字は「一・二・三」のような新字体ではなく「壱・弐・参」のような旧字体を使用します。
新字体 | 旧字体 |
---|---|
一 | 壱 |
二 | 弐 |
三 | 参 |
五 | 伍 |
十 | 拾 |
千 | 阡 |
万 | 萬 |
日常生活で使用されている新字体は改ざんされる可能性があるため、旧字体で書くのがマナーです。仮に金額が5,000円なら「金伍仟圓」、1万円なら「金壱萬圓」と書いてください。
宗教に合わせて書く
香典は宗教によって表書きが変わるため、宗教に合わせてお書きください。
仏教の表書きには「御霊前」と書きます。仏教において故人さまはお亡くなりになられてから49日間は霊体と考えるため、「御霊前」と書きます。
神道の表書きにも「御霊前」と書きます。神道において故人さまはお亡くなりになられてから50日間は霊体と考えるため、「御霊前」と書くのがマナーです。
一方キリスト教において、カトリックではお葬式でミサが開かれるため「御ミサ料」と書きますが、プロテスタントでは献花式が行われるため「献花料」と書きます。
それぞれの宗教によって表書きが変わるため、祖母がどのような宗教に属していたのか先に確認しておくことを推奨します。
ただ、浄土真宗のように宗派によってはお亡くなりになられてからすぐ仏さまになると考える宗教もあるため、その場合は「御仏前」と書くなど注意しましょう。
以下の記事では宗派によって違う香典袋の書き方について解説しているため、あわせてご参照ください。
香典の包み方のマナー
祖母に対する香典では、包み方のマナーも理解しておきましょう。
ここでは、香典の包み方のマナーについて詳しく解説します。
適切な香典袋に包む
香典袋は金額によって使用する袋が変わるため、適切な香典袋に包むようにしましょう。
- 5,000円:水引が印刷されている略式の袋
- 1~2万円:黒白または双銀の水引(7本以上)の袋
- 3~5万円:双銀の水引(10本以上)の袋
- 10万円~:大判・高級和紙の袋
具体的に金額によって決められているわけではありませんが、上記のように5,000円なら水引が印刷されている略式の袋、1〜2万円なら黒白または双銀の水引(7本以上)の袋を選びます。
3〜5万円は双銀の水引(10本以上)の袋、10万円以上は大判・高級和紙の袋と使い分けることで受け取った喪主・ご家族も判断しやすくなります。
どのような袋を選ぶかは自由ですが、高額の香典を水引が印刷されている袋に入れたり、逆に少額の香典を双銀の袋に入れたりするのはマナー違反となるためご注意ください。
袱紗(ふくさ)に包む
香典はそのまま持参するのではなく、袱紗と呼ばれる布に包んで持参します。袱紗は色んなデザインがありますが、暖色系ではなく寒色系のものを選ぶのが良いです。お葬式はお悔やみ事となるため、青色や紺色、紫色など寒色系の色をお選びください。
袱紗に入れないと香典が汚れる可能性がある他、喪主やご家族に故人さまに対する敬意がないという印象を与えかねないからこそ、必ず袱紗に包んで持参しましょう。
袱紗の包み方については、以下の記事もお読みください。
香典の渡し方のマナー
祖母に対する香典は、渡し方のマナーも忘れてはなりません。
ここでは、香典の渡し方のマナーについて詳しく解説します。
受付で挨拶する
式場に到着したら、まずは受付で挨拶します。
お悔やみの言葉として受付係の人に「この度はお悔やみ申し上げます」と伝えます。
喪主・ご家族の方がお見えになっている場合は、直接「この度は御愁傷さまです」のように言葉をかけてください。
なお、お葬式の場では忌み言葉・重ね言葉を使用しないよう注意しましょう。
繰り返しを連想させる重ね言葉 | かえすがえす、重ね重ね、くれぐれも、しばしば、重々、たびたび、たまたま、次々、時々、どんどん、日々、ますます、またまた、みるみる、わざわざ |
---|---|
決別を連想させる忌み言葉 | 飽きる、失う、薄い、疎んじる、終わる、返す、帰る、嫌う、切る、切れる、断る、裂ける、冷める、去る、捨てる、疎遠、耐える、出す、泣く、逃げる、放す、離れる、ほころびる、ほどける、戻る、揉める、離縁、離婚、別れる |
不幸を連想させる忌み言葉 | 相次ぎ、飽きる、浅い、焦る、褪せる、生きていた頃、忙しい、痛い、おしまい、落ちる、衰える、終わる、欠ける、悲しむ、枯れる、九(く)、崩れる、消す、壊す、最後、冷める、去る、四(し)、死ぬ、しめやかに、捨てる、葬式、絶える、散る、倒れる、弔う、とんでもない、流す、無くす、亡くなる、涙、冷える、病気、降る、仏、ほどける、滅びる、負ける、短い、病む、破る、敗れる、割る、悪い |
お葬式では繰り返しを連想させる重ね言葉はもちろん、決別・不幸を連想させる忌み言葉も使用してはなりません。
すべての言葉を避けるのは難しいですが、喪主やご家族との会話でつい口にしてしまわないよう意識するのが望ましいです。また、長話すると他の参列者の迷惑になるため、適度に済ませます。
芳名帳に記帳する
受付では芳名帳への記帳を求められるため、指示に従って記入します。書く内容は主に氏名と住所で、その他の情報が求められることはありません。
参列者の管理や香典返しで使用される情報となるため、氏名や住所ははっきりと書きましょう。
袱紗から出して渡す
芳名帳に記帳したら、袱紗から香典を出して受付係に渡します。
手順としては右手に袱紗を載せて左手で袱紗を開け、香典袋を取り出して改めて畳んだ袱紗に載せるようにして渡すのがマナーです。香典袋は反時計回りに回して、表書きが相手に見えるように渡しましょう。
まとめ
祖母がお亡くなりになられた場合、香典が必要となります。香典はお世話になっていた人ほど多く出すのがマナーで、原則は孫も出すのがマナーです。
成人していない未成年や働いていない学生は祖母に対して香典を出す必要がないとされていますが、社会人であればある程度出すのがマナーといえるでしょう。
ただし、金額については具体的に決まっているわけではないため、お世話になった度合いに応じて出すようにしてください。反面、祖母と一緒に暮らしていた場合はお葬式を執り行う側となるため、香典は不要です。
もし祖母がお亡くなりになって急遽お葬式が必要となったものの「何から始めればいいのかわからない」という場合は、よりそうお葬式にご相談ください。
当社では家族葬・火葬式など、身内のみで執り行えるお葬式を中心に対応しています。
家族葬では「一日プラン」「二日プラン」、火葬式では「シンプルプラン」「面会プラン」「自宅安置プラン」などをご用意しており、ご要望に合ったお葬式が可能なため、お気軽にご相談ください。
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