少人数のお葬式は家族葬がおすすめ!参列する範囲や流れを紹介
- 2024年11月20日
お葬式手配の「よりそうお葬式」
時代の変化や価値観の多様化などに伴い、さまざまなお葬式のスタイルが登場しています。なかでも、少人数で執り行う家族葬と呼ばれるお葬式が選ばれるケースが増えています。
しかし、「少人数の家族葬はどのように進んでいくの?」「少人数の家族葬で失敗しないためにはどうすればいいの?」など疑問に感じることも多いでしょう。
この記事では、家族葬と他のお葬式との違いや、少人数でお葬式を執り行うメリット、注意点、失敗しないためのポイントなどを紹介します。
家族葬とは
家族葬とは、故人さまの親族や親しい人だけを招いて少人数で行うお葬式です。ここでは、家族葬の特徴を紹介します。
家族葬の特徴
家族葬は、21世紀に入ってから徐々に広まった新しいスタイルのお葬式で、親族や近親者のみで執り行います。
これまでは身内がお亡くなりになった場合、故人さまやご遺族と関係のある方々に訃報を出し、お葬式の日程を知らせていました。
しかし、世の中の変化とともにお葬式に対する考え方も多様化し、現在では少人数で執り行う家族葬が多く選ばれています。
家族葬という言葉から、家族のみでお葬式を執り行うイメージを持つ方もいると思いますが、実際には家族しか参列してはならないというルールはありません。
親族以外にも、故人さまと特に関係の深かった知人や友人が参列するケースもあります。
また、少人数で執り行うため、アットホームな雰囲気で形式にとらわれずにお葬式が執り行えるのも家族葬ならではです。
密葬との違い
密葬と家族葬は、どちらも少人数で執り行うお葬式という点では共通しているものの、本葬を行うかどうかという大きな違いがあります。
密葬は家族や親族、親しい知人のみで行うお葬式ですが、密葬が終わってしばらくした後に、本葬やお別れ会を行うのが一般的です。
故人さまが著名人や知人が多い職業だった場合、多数の方がお葬式に参列するため、ご遺族や近しい身内は対応に追われます。
そうなるとお別れがゆっくりできず、肉体的にも精神的にも負担が大きくなるため、密葬を先に行って本葬やお別れ会を後に行うというわけです。
家族葬の場合は、一般葬と同じように本葬も同時に行います。密葬については以下の記事でも詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
直葬との違い
直葬と家族葬の違いは、お通夜や告別式などの葬送儀礼を行うかどうかです。
直葬はお通夜や告別式などを執り行わず、ご遺体を安置して納棺したら、そのまま火葬場に移動してご火葬を行います。
お通夜や告別式を執り行う家族葬は、お亡くなりになってからご火葬までには2〜3日ほど必要です。
一方、直葬の場合はご火葬のみとなるため、所要日数はお亡くなりになってから実質2日となります。
なお、お亡くなりになってからすぐに直葬できないのは、「火葬はお亡くなりになってから24時間経過しないとできない」という法律があるためです。
費用や時間がかからないメリットがある一方、お葬式にお坊さんを呼ばないため、お墓のある菩提寺とトラブルが生じる可能性がある点に注意が必要となります。
少人数の家族葬の流れ
少人数で家族葬を執り行う場合、どのような流れで進んでいくのでしょうか。ここでは、家族葬の流れを解説します。
葬儀社に依頼
家族葬を執り行うにあたって、まずは葬儀社に依頼をしましょう。
事前に決めていた葬儀社がある場合は連絡し、まだ決めていない場合は近くの葬儀社か、家族葬のプランが充実している葬儀社に依頼します。
故人さまのお身体は病院の霊安室に一時的に安置できるものの、できるだけ早く式場などにお運びしなければなりません。
なお、現在はさまざまな規模の葬儀社が存在しています。そのため、葬儀社によってサービス内容やスタッフの質にも大きな違いがあります。
お葬式の準備は時間に追われることも多いですが、後悔しないためにも慎重に葬儀社選びを行いましょう。
安置
葬儀社に依頼した後は、安置の準備を進めていきます。
安置とは、お亡くなりになってからお葬式の日まで故人さまのお身体を保管しておくことです。安置場所には、自宅や葬儀場、民間施設などがあります。
以前は自宅で安置するケースも多かったですが、スペースの問題やマンションでお身体の搬送が難しいなどの問題から、最近は葬儀場や、民間施設を選ぶケースが多いです。
この場合、安置と共にお葬式を葬儀社に依頼することになり、葬儀社が用意する寝台車に乗せて病院から直接安置所に故人さまの搬送を行います。
自宅に故人さまを迎えることができないとわかっている場合は、安置の対応も含めて葬儀社を決めておくとよいでしょう。
安置については、以下の記事でも詳しく解説しています。
打ち合わせ
安置の手配ができたら、家族葬の中身についても、葬儀社と相談しながら決めなければなりません。
家族葬の日程を決める際は、お坊さんのご都合や火葬場、霊柩車の空き状況なども調整する必要があります。また、家族葬を執り行うにあたって費用を確認しておくことも大切です。
お葬式にかかる費用は、火葬料や祭壇などの基本費用、お料理、返礼品などの費用、お坊さんへの謝礼などがあります。
葬儀社の多くは予算に合わせたプランを用意しているため、その中から選ぶのが一般的です。
納棺
家族葬における納棺とは、お通夜までに故人さまの体を清め、あの世への旅立ちに向けた支度を行うことです。
副葬品と呼ばれる死後の世界で過ごすための思い出の品とともに、棺に納める儀式となります。
納棺は、大切な方を失ったご遺族が故人さまとお別れをする時間です。故人さまをお世話できる最期のタイミングであり、ご遺族にとっても印象的な儀式となります。
なお、一昔前は親族で納棺を行っていたものの、現在は納棺を含めてお葬式全般を葬儀社に任せる場合がほとんどです。
お通夜
お通夜は、故人さまを偲び最後の夜をともに過ごす儀式のことです。
夜通し灯明と線香の火を絶やさずに故人を見守る儀式で、親族や親しい友人が集まり、故人さまの冥福を祈り別れを惜しみます。
一般的には、お亡くなりになった翌日に弔問客を迎えてお通夜を行い、翌々日に告別式になります。家族葬でもお通夜を執り行いますが、省略するケースも増えています。
そもそもお通夜は、ご遺族や親族など親しい人と人物のみで行われる儀式で、告別式は他の弔問客に参列してもらう儀式です。
参列者が少人数でほとんどが身内である家族葬では、他の弔問客は参列しません。そのため、お通夜と告別式を分ける必要がなく、お通夜を省いて一日葬を行うこともできます。
葬儀・告別式
お通夜の翌日はお葬式が執り行われます。お葬式は、ご遺族や知人が故人さまの冥福を祈り、最後のお別れをするための儀式です。
葬儀・告別式の順番で行われ、葬儀は宗教儀礼、告別式は社会儀礼という意味合いがあります。お葬式の内容は一般葬も家族葬も同じで、以下の順番で進むのが一般的です。
- 弔辞
- 弔電の読み上げ
- 最期のお別れ
- 喪主挨拶
家族葬の場合は一部を省く場合もあります。
出棺・火葬
故人さまと最期のお別れが終わったら、出棺・ご火葬の順番に進んでいきます。
少人数の家族葬でも、出棺・ご火葬までの流れは一般葬と同じです。別れ花を行った後に、釘打ちの儀式を行います。
葬儀社のスタッフが棺の四隅に釘を少し余らせた状態で打ち込んだ後、故人さまと関わりの深い人が2回ほど打ち込むのが釘打ちです。
ただし、宗派や地域によっては釘打ちの儀式を行わない場合もあります。
釘打ちの儀式の後は、寝台車まで棺を運び、喪主あるいは代表者が参列者に挨拶をして火葬場に向かいます。
少人数で家族葬を執り行うメリット
少人数で家族葬を執り行うことは、ご遺族の負担軽減だけでなく、最後の時間をゆっくり過ごしたり、お葬式のスタイルを自由に決められたりなどのメリットがあります。
ここでは、それぞれのメリットを解説します。
ご遺族の負担が少ない
少人数で家族葬を執り行うメリットは、参列者へのあいさつ回りや対応が少なくて済み、身体的にも精神的にも負担が少ないことです。
特に家族葬の中でも10人未満の少人数であれば、あいさつ回りもほとんど必要ありません。
一般葬では一般的なお香典のやりとりも、家族葬では参列者に相談してなしにすることもできます。受付や会計に人員を割くなどの対応も不要となれば、さらに負担も減るでしょう。
訃報に関しても、まずは親しい方への連絡だけで問題なく、気持ちが落ち着いてから対応することも可能です。
お別れの時間をゆっくり過ごせる
少人数で家族葬を執り行うことで、お別れの時間をゆっくり過ごせるメリットもあります。
一般葬では当日対応が慌ただしく、お葬式が終わるまで故人さまに向き合う時間をとることが難しいです。
しかし、少人数の家族葬なら気心の知れた方のみが集まるため、周囲を気にする必要なくお葬式を執り行うことができます。
家族だけの時間をゆっくり取ることで、心の整理がしやすくなり、後悔のないお葬式にもつながるでしょう。
お葬式のスタイルを自由に決めやすい
家族葬を少人数で執り行うメリットは、お葬式のスタイルを自由に決めやすいことです。
少人数で家族葬を執り行う場合だと、他の参列者に気を使う必要がなく、自由なお葬式ができます。
ご遺族が「こんな風に送り出したい」という意思があれば、それを最優先にしながらお葬式を執り行うことも可能です。
例えば、「明るくカジュアルなお葬式にしたい」「生前好きだった音楽を流したい」などの要望も通しやすくなります。
少人数で家族葬を執り行う際の注意点
少人数で家族葬を執り行うことは、メリットばかりではありません。ここでは、少人数で家族葬を執り行う際の注意点を解説します。
お葬式後の対応が多い
少人数で家族葬を執り行う際の注意点は、お葬式が終わった後の対応が多いことです。
家族葬は参列者を絞って執り行いますが、参列できなかった知人や友人、会社関係者の人に対して弔問対応が必要となります。
故人さまと関係のある人が多い場合だと、お葬式が終わってから週末の度に対応が必要になる場合もあるでしょう。
弔問対応が難しいと感じる場合は、訃報を出す際に弔問辞退の意向を明記しておくとよいでしょう。
お香典についても同様で、香典返しなどの対応や手間を減らしたい場合は、香典辞退の意向も合わせて伝えることをおすすめします。
費用が安くなるとは限らない
家族葬はお葬式の費用が安いというイメージがありますが、実際に支払わなければならない費用は一般葬に比べると多い場合もあります。
少人数の家族葬は参列者が少ないことで、式場利用料金や接待費、返礼品にかかる費用などを抑えられます。
しかし、参列者が少なくなることで頂けるお香典の金額も減ってしまうため、その分だけ支払う費用が増えてしまいます。
参列者が減ったとしても、斎場の使用料や飾りつけ、車両関係の費用などは変わりません。
そのため、どれくらいの費用がかかるかや、その費用をどのように負担するかなどを、葬儀社や親族に相談しておきましょう。
少人数の家族葬で失敗しないためのポイント
少人数で家族葬を執り行う際には、さまざまな配慮や事前確認などが必要です。ここでは、少人数の家族葬で失敗しないためのポイントを解説します。
信頼できる葬儀会社を選ぶ
少人数の家族葬で失敗しないためには、家族葬の実績があって信頼できる葬儀会社を選びましょう。具体的には、以下のような葬儀社は信頼性が高いといえます。
- 費用が明確
- プランが充実している
- オプションや追加料金の説明がある
- スタッフの対応が丁寧
- 契約を急かさない
- 支払期日や支払い方法に柔軟性がある
これらの条件を満たしていても、少人数の家族葬の実績が少ない葬儀社は注意しましょう。その理由は、葬儀社によって力を入れているお葬式のスタイルが異なるためです。
失敗しないためにも、家族葬のプランが充実している葬儀社を選ぶのがポイントになります。
声をかける範囲を慎重に決める
家族葬は参列者を絞るため、後からトラブルにならないために声をかける範囲を慎重に決める必要があります。
例えば、故人さまの友人を呼ぶ場合に、声をかける範囲を限定すると「自分は呼ばれていない」と思われる場合もあるでしょう。
少人数の家族葬では、一般的に2親等以内の参列者のみに声をかけて執り行う場合が多いです。また、一緒に暮らしていた家族のみに限定する場合もあります。
故人さまとの関係性から声をかける範囲の線引きをしておくことで、「呼ばれた」「呼ばれていない」といったトラブルを減らすことができます。
呼ばない方へのフォローを徹底する
少人数で家族葬を執り行う場合、呼ばない方へのフォローを徹底しておく必要があります。
具体的には、家族葬に呼ばない人に対して、ごく近しい血縁者だけで家族葬を執り行うことを伝えておきましょう。
身内だけの家族葬であると理解してもらわないと、故人さまとお別れするためにお葬式の参列を希望する人も出てきます。
訃報の伝え方としては、お葬式の前に直接もしくは書面で伝える方法と、お葬式の後に報告するパターンがあります。
故人さまと付き合いがあった人に対しては、お葬式の前に訃報を出し、参列をお断りする旨を伝えておくのがよいでしょう。
その際には、「故人さまのご遺志を尊重して家族のみでお葬式を執り行う」という説明があると角が立たずスマートです。
お寺のしきたりを確認しておく
少人数で家族葬を執り行う際は、トラブルにならないためにもお寺のしきたりを確認しておきましょう。
家族葬はご遺族の意向に沿ったお葬式を行うため、一般的なお葬式に比べると自由度が高い傾向にあります。
そのため、お葬式の内容によってはお寺のしきたりから外れてしまい、後から家族葬の事実を知った場合にトラブルに発展するケースもあります。
場合によっては法要や納骨の拒否に発展する可能性もあるため、そうならないためにもお寺に確認しておくと安心です。
まとめ
家族葬は少人数でお葬式を執り行うことができ、故人さまとの最後の時間をゆっくり過ごせたり、お葬式のスタイルを自由に決められたりなどのメリットもあります。
一方で、「呼んだ」「呼ばれていない」といったトラブルを防ぐためにも、声をかける範囲は慎重に決めましょう。
また、検討している家族葬の内容で問題ないかをお寺に確認しておくと安心です。
家族葬のことなら、よりそうお葬式におまかせください。
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