自然死の定義とは? 安楽死・原因や増えてくる年齢、保険金などの気になる疑問について
- 2022年04月04日
お葬式手配の「よりそうお葬式」
人にとって死は決して避けることができないものでありながら、その実態は正しく認識されているとは言い難いのが実状です。特に現在は延命が一般的な価値観として定着していることから、どのような状態であってもとにかく生かすことが重視されています。
その一方で、延命を拒否して天寿を全うしたいと考える人も決して少数ではありません。死というものを正しく認識するためにも、自然死に関する事柄について本記事で学んでいきましょう。
自然死の定義とは?
死の形は様々ですが、自然死は加齢によって自然に身体機能が衰え、生命維持が不可能になった末に死に至った状態を指します。怪我や病気による生命維持の阻害ではなく、あくまでも自然に身体機能が衰えた結果としての死が自然死です。
しかし、人が死に至る際は怪我や病気などで身体機能が低下していることが多く、一見すると健康面に問題が無いように思える人も何らかの疾患を抱えていたことが後になって発覚するケースは少なくありません。そのため、純粋な意味での自然死は非常に確率が低い死に方と言えます。
自然死と、安楽死や尊厳死との違い
近年では価値観の多様化によって延命処置への疑問の声が上がるようになり、そのような中で安楽死や尊厳死について考えられるようになりました。
どちらも現在の日本では積極的に行うものではなく、医療行為の一環として行う延命処置を拒否する形で実施されるのが普通です。
自然死と同一視されることがありますがその中身は大きく違います。
安楽死は苦痛から逃れるための死であり、尊厳死は当事者の尊厳を守るための死です。どちらも広い意味では自殺の一種という考え方もあり、そこには本人や近親者の意思が介入します。自然死は身体機能の低下によって生命維持が不可能になった結果の死なので、望んでそうなったとは限りません。その点が安楽死や尊厳死との大きな違いです。
自然死の原因
自然死に至る原因は医学的には身体機能の著しい低下による自然な結果としての死とされています。怪我や病気などの直接的な原因が存在せず、本人や他の人の意思が介入しない死を総合して自然死と呼ぶのです。
また、怪我や病気に見舞われている人でもそれらが原因では無い死を迎えた場合は自然死として扱われるのが普通です。
自然死が増えてくる年齢
身体機能の著しい低下の結果として起こる自然死は高齢になるほど割合が増加します。若い人よりも高齢者の方が自然死に至る可能性が高いのです。これは加齢によって身体機能が低下し、生命維持が困難な状態になっているためです。俗に言う「老衰」のことを指します。
本人に自覚が無くても年齢を重ねるごとに少しずつ体が弱るのは自然の摂理であり、避けることはできません。しかし、体の衰えが表面化するのは個人差があり、人によってはいつまでも若々しい感じを失っていないケースもあります。そのような人ほど無理をしやすく、その結果として自然死に至りやすい傾向があるのです。
若者にも自然死はありうる
自然死はお年寄りだけのもの、というイメージは根拠の無い偏見に過ぎません。
若い人でも突然亡くなる可能性は十分にあります。実際、何の疾患も無い新生児が急死してしまうケースも少なくありません。新生児が急死した場合、その死因を特定するのは非常に困難とされています。生まれたばかりなので身体機能が正しく働かず、何らかの理由で生命維持が不可能になってしまった結果として自然死に至った、と見なされることも多いのです。
成長期の若い人が何の前兆も無く急死することがありますが、これも新生児の急死と同様に身体機能が何らかのきっかけで著しく低下したことが原因とされています。
自然死に関する気になる疑問
続いて、自然死に関する気になる疑問について触れていきます。
老衰による自然死でも死亡保険金は受け取れるの?
特に病気でも無い老衰の場合でも、死亡保険金を受け取ることができます。老衰は、「多臓器不全」という扱いとなり、病死と同じ扱いとなります。そのため、老衰でも死亡保険を受け取ることができるのです。
まとめ
死は決して避けることができない反面、表立って取り上げるのは社会的にタブーとされる傾向があります。
しかし、誰でも最後は死を迎えることから、死の形について正しく認識することが大切なのです。自然死は誰にでも起こる可能性がある死に方ですが、医療の現場での扱い方や法律上の制限など様々な問題が付いて回る点を注意する必要があります。
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監修者のコメント
竹内 義彦一般社団法人 終活協議会
セミナーなどで「どんな死にかたしたいですか?」と質問することがあるのですが、どの会場でも「ピンピンコロリ」か「老衰」が一番人気です。それだけ自然死を望まれる人が多いのですが、残念ながら思ったように死ねない場合がほとんどなので、私もピンピンコロリで最期が迎えられるように日々の健康管理と生活習慣を整えるようにしたいと思います。