お葬式における世話係の役割
- 2022年05月09日
お葬式手配の「よりそうお葬式」
ひと昔前、お葬式のほとんどは自宅で執り行い、会場の設営や専門の知識は葬儀会社が担当していましたが、受付、接待、会計などは家族で行うのが当たり前の時代もありました。
しかし、いまでは一口にお葬式と言っても様々な形が存在しています。最近では家族葬がとても人気で、親族を中心とした小規模の葬儀を検討している方はとても多いようです。
また、家族葬以外でも地域や葬儀会社によって様々なプランを用意していることがあり、葬儀の幅は皆様が思っている以上に広くなっています。
お葬式の規模や内容によっては葬儀会社の人の手を借りられないこともあるでしょう。
そんな時にはお葬式中のお手伝いをお願いされる場合もあります。
そこで、この記事では世話係の役割や、世話係を依頼する際の注意点、依頼された際の注意点などを解説していきます。
お葬式の世話係
お葬式での世話係は喪主や代表者をサポートしてお葬式の運営を手助けする人です。葬儀会場や施設の広さ、移動のしやすさによって世話係はとても忙しくなる場合もあります。
世話係にそこまで責任を持たせるべきではありませんが、世話係の手際が悪いと不満をあらわにする人もいます。事前の準備や確認で、できるだけ対処できるようにしておくとよいでしょう。
世話係の役割
世話係の主な役割は、喪主や代表者のサポートです。葬儀の規模や他のお手伝いの人がどれだけいるかによって内容は異なるでしょうが、場合によっては責任感も大きくなります。
世話係の具体的な仕事は、喪主や葬儀会社と連携を取りながら、お通夜や葬儀の運営及び進行を担います。打ち合わせの時間管理や、他の人との連絡確認作業が多い世話係ですが、喪主や代表者がどうしても手が離せない場合は喪主の代役を引き受ける場合もあります。
そのため、喪主や代表者への言伝を頼まれたり、様々な雑用をお願いされることの多い役割です。
世話係は誰に頼むべきか
最近のお葬式では、これまで世話係がしていた役割のほとんどを葬儀会社が引き受けています。しかしながら、カバーしきれないところには世話係にお願いすることになるので、責任感が強く遺族の中でも喪主に近い人が望ましいといえます。
その他に、喪主や葬儀会社だけではなく弔問客との接待にも顔を出すことの多い世話係は、どんな人ともコミュニケーションを取りやすい方、さらに言えば過去にお葬式の経験がある方や、弔事に詳しい方が適任となります。
世話係以外のお手伝い
お葬式のお手伝いとして世話係の他に、受付係・台所係・駐車場係・会計係があります。どのお手伝いもそれ単体で行うのではなく、流動的にお互いの役割をフォローしなくてはなりません。
明確に役割が決まっていないことがほとんどなので、世話係のお手伝いをしていたとしても、一時的に受付係をお願いされるといった場面もあるでしょう。
他のお手伝いの役割も確認しておくと、よりスムーズに世話係の役割をこなすことが出来るでしょう。
お葬式の流れ
世話係をするうえで、お葬式の流れや説明を求められる場面もあるでしょう。自分たちの葬儀の内容を確認しておくことはもちろんのこと、一般的な葬儀の知識も知っておいて損はありません。ここでは一般的なお葬式の内容や流れを説明するので参考にしてください。
一般葬
一般的な葬儀では、僧侶を呼んで通夜と告別式を行います。弔問客は親戚や親しい友人だけではなく、近所の人や会社の関係者も来ます。
通夜の後には「通夜振る舞い」という会食の席を設けたり、お弁当を持って帰ってもらうことで対応することもあります。
火葬場で収骨をした後に「精進落とし」「おとき」といった会食の席を設けることもあります。
家族葬
家族葬とは近親者を中心としたごく少数での葬儀が一般的ですが、定義や決まりがあるわけではないので地位や葬儀社によって内容は異なります。
しかし、お葬式の内容は一般葬と同じであることが多いようです。
火葬式・直葬
火葬式。直葬とは、通夜や告別式などの儀式を省き、ごく親しい数名で火葬のみを行うお葬式です。従来の葬儀形式にこだわらない人や、お葬式に対する宗教観が薄い人に選ばれやすい形式です。
僧侶や弔問客を呼ばないので、日数も短く、費用も抑えられるという特徴があります。
様々な場面での世話係
世話係は僧侶や弔問客の対応を任されるので、様々な場面で対応しなければなりません。いくつかのお葬式中の場面を想定するので、参考にしてください。
お葬式会場
お葬式会場では、弔問客や僧侶への対応や案内をサポートします。喪主や代表者が忙しくて対応できないときには言伝を預かることもあります。
喪主や代表者の方とはもちろん、他のお手伝いの方や葬儀会社の人と連携を取らなければうまく葬儀を執り行う事が出来ません。コミュニケーションを密にして臨機応変に対応できるように準備をしましょう。
通夜振る舞い・精進落とし・お斎
通夜の後や火葬の後に会食の席が設けられている場合があります。この時には会場の案内や部屋までの誘導、席への誘導をします。
会食の席では、どこに座っていいのか迷う人や、周りの人とあまり面識のない人は入口付近をうろうろしてしまいがちです。素早く声をかけて、スムーズに案内できるようにしておきましょう。
飲み物の補充や、物をこぼした時の付近の準備など、やるべきことは思いのほか多くなるでしょう。お酒が出る場合は世話係の負担もさらに大きくなるでしょう。
火葬場
出棺が終わり火葬場までくれば世話係の役割はほとんど終了しています。しかしお茶を出す人がいなかったり、収骨時にみんなで集まるように指示を出したり、世話役として喪主をサポートする場面はいくつも出てくるでしょう。
世話係をお願いするときの注意点
世話係をお願いする人には、軽い気持ちでなんとなくお願いすることは辞めましょう。喪主のサポートや喪主の代わりに接待をすることは責任も重く大きな負担になります。
後のトラブルを未然に回避するためにも、世話係の人と葬儀の内容・弔問客のリスト・想定されるトラブルや問題点などをよく話し合いましょう。
また、他のお手伝いの人と顔を合わせて対応を直接お願いすることで、お互いをフォローしやすいようにしてあげるとよいでしょう。
世話係をお願いするときには、弔問客や僧侶、お葬式を優先するあまり、世話係にばかり負担が大きくならないように注意してください。
世話係も、葬儀に参加している大切な人の一人だという事を忘れてはいけません。
世話係をお願いされたときの注意点
世話係をお願いされたときには、積極的に喪主や代表者と情報を共有して、よく相談するようにしましょう。
喪主や代表者は忙しく、打ち合わせの時間やタイミングを取ることが難しい場合もあります。メモを持ち歩くなどして報告漏れなどがないようにしましょう。
参列者が多い場合には言伝を預かっても、その内容が誰からのものなのかを忘れてしまうことがよくあるようです。
忙しく、臨機応変な対応を求められるからこそ、準備を怠らないようにしましょう。
まとめ
- 世話係の役割は、喪主や代表者のサポート全般
- 世話係の役割のほとんどは葬儀会社が引き受けます
- 世話係は喪主や代表者の近親者や特に親しい人物で、葬儀の経験化知識が豊富な人が望ましい
- 世話係はお葬式だけではなく、様々な場面で必要になります
- 世話係をお願いする際には負担が大きくなりすぎないように注意しましょう
- 世話係をお願いされた場合は、喪主や代表者、他のお手伝いとよく相談してスムーズに対応しましょう
以上が「お葬式における世話係の役割」のまとめになります。お葬式では、突然の弔問客や僧侶、そして葬儀担当者に対応しなければならない場面が沢山あります。そんな時には世話係をあらかじめ決めておくことで、喪主や代表者が不在の場合でも対応を取ることが出来るでしょう。
世話係はお手伝いの中でも中心人物となり責任も重いので、世話係をお願いする場合には負担が重くならないように配慮してあげなければなりません。
また、家族だけではなく葬儀会社ともよく相談して、不慮の事態に対応してもらえるようにしておくとよいでしょう。
良いお葬式をするためには周りの人の協力が欠かせません。不安がある人は事前に相談してから葬儀を執り行いましょう。
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