お通夜参列の際のマナーを紹介!服装・数珠の礼儀作法・全体の流れなど
- 2024年05月21日
お葬式手配の「よりそうお葬式」
お通夜に参列する際、初めてだと「どのようなマナーを守れば良いのかわからない」と戸惑ってしまうのではないでしょうか。
お通夜にはいくつか守らなければならないマナーがあるため、基本的な礼儀作法だけでも知っておくことが重要です。
この記事では、お通夜とは何か、全体の流れやマナー、礼儀作法についてわかりやすく解説させていただきます。
お通夜について知りたいという方は、ぜひ参考にしてみてください。
お通夜とは
お通夜とは、故人さまがお亡くなりになった翌日に弔問客を迎えて行われるお葬式です。
もともとお通夜は家族を失った近親者が、当日に故人さまの傍らでご遺体を見守りながら、火を灯して夜通し過ごすものだったとされています。
それが現代にも残り、お通夜として執り行われるようになりました。
現代はお葬式のスタイルが多様化したことで、姿形や様式も変わりつつありますが、仏教・神道・キリスト教などでは、今でも行われる行事として確立されています。
一般的な仏教のお通夜では、弔問客にご参列いただき18時頃から行うのが通例です。
お通夜は告別式やご火葬に参列できない方に向けて行うという意味もあるため、弔問客が参列しやすい時間帯に行うのが良いとされています。
一方、地域によってはお通夜のみが行われる場合があったり、告別式やご火葬のみが行われる場合があったりと、お葬式自体の形式はさまざまです。
ご遺族の方の予算や日程に併せて執り行うのが通例といえるでしょう。
お通夜全体の流れ
お通夜に参列する場合はどのような流れとなるのでしょうか。ここからは、お通夜全体の流れについて解説します。
受付でお悔やみの言葉を述べる
お通夜に参列する場合、まずは受付でお悔やみの言葉を述べます。
式場でお悔やみの言葉を伝える場合は口頭となりますが、参列できない場合は手紙やメールなどの文章で伝えることも可能です。ただし、口頭・文章それぞれ適している表現があるため、次の表であらかじめ確認しておきましょう。
お悔やみの言葉 | 口頭 | 文章 | 注意点 |
---|---|---|---|
お悔やみ申し上げます | 〇 | 〇 | 故人さまがお亡くなりになった直後に使用する |
ご愁傷様です | 〇 | × | 職場の関係者や年配者に使用する |
ご冥福をお祈りします | × | 〇 | 神道やキリスト教では使用しない |
哀悼の意を表します | × | 〇 | 「追悼の意を表します」とほぼ同義 |
残念でなりません | 〇 | 〇 | 他のお悔やみの言葉と併せて使用する |
お悔やみの言葉に正解・不正解はありませんが、上記はよく使用される代表的な言葉です。
ただし、お悔やみの言葉によっては口頭・文章で伝えるのに適したものとそうでないものがあるため、状況に合わせて使い分けが必要となるでしょう。
なお、お悔やみの言葉は「簡潔かつ平凡な表現」を選んでください。喪主やご遺族の方は他の参列者に対する挨拶などで慌ただしいため、冗長な言葉は避けましょう。
香典を両手で渡して芳名帳に記帳する
受付では、香典を両手で渡して芳名帳に記帳します。
個人で参列する場合は、芳名帳に自分の氏名と住所を記入しましょう。家族や夫婦で参列する場合も、氏名と住所を記入するのが一般的です。
ただし、家族や夫婦の場合はそれぞれ別の記入欄に記入するケースと、代表者のみが記入するケースがあるため、状況に合わせて記入してください。
地域によって芳名帳の書き方は変わるため、基本的には地域ごとのルールに従うのが良いでしょう。
場合によってはカード型の芳名帳があるため、その場合はそれぞれ1枚ずつ書くなど状況に合わせることが重要です。
書き方で不明点があれば、直接受付に尋ねてみましょう。
祭壇へと進み焼香を上げる
式場では、祭壇へと進み焼香を上げます。
焼香のやり方は主に3種類あり、立ったまま行う「立礼焼香」、座ったまま行う「座礼焼香」、焼香セットを回して自席で行う「回し焼香」が一般的です。
お通夜に参列する場合は立礼焼香が基本ですが、お通夜の流れによっては座礼焼香や回し焼香が必要な場合もあるため、それぞれの焼香のやり方を把握しておくと安心です。
通夜振る舞いに参加する
特別な事情がない場合は、通夜振る舞いに参加して故人さまと共に過ごします。
通夜振る舞いとは、お通夜後にご遺族の方が中心となって集まり、会食を行うことです。
お通夜は故人さまとご遺族の思い出を語り合う場でもあるため、通夜料理をいただきながら思い出話に花を咲かせるのが通例です。
通夜料理はお寿司やオードブルなどの盛り合わせを親族一同で囲みながら食べる料理を指しますが、必ずしも料理の品数や参加者の人数が決まっているわけではありません。
お酒が入る場ということで故人さまやご遺族と関係ない話をしてしまう場合もあるかと思いますが、基本的にはご本人に関する話をするのがマナーとなります。
故人さまについて語り合う
お通夜では、故人さまとの思い出について語り合いましょう。
「あの時あんなことがあったよね」「この時期は大変なこともあったけど、家族で頑張って乗り越えたよね」と思い出話をするのが良いでしょう。
お通夜は「ご遺族が集まってご本人の話をする=弔い」の意味も込められているため、故人さまがどのような人だったのかも含めて話してみてください。
お通夜参列の際のマナー
お通夜に参列する際は、マナーを把握しておくことが重要です。ここからは、お通夜参列の際のマナーについて解説します。
お悔やみの言葉
お通夜ではお悔やみの言葉をかける機会がありますが、お葬式の場では「忌み言葉」や「重ね言葉」は使用しないようにしましょう。
主な「忌み言葉」「重ね言葉」には、次のようなものがあります。
忌み言葉 | 重ね言葉 |
---|---|
生きている頃、生きる、忙しい、浮かばれない、終える、落ちる、追って、消える、切る、去る、死ぬ、散る、続いて、無くす、放す、再び、生存、死去、災難、不運など | いよいよ、色々、重ね重ね、重々、度々、段々、次々、時々、ますます、またまた、再三など |
お通夜をはじめ、告別式やご火葬でも「忌み言葉」や「重ね言葉」は使用しないのがマナーです。
生死を連想させる「忌み言葉」はお通夜の場に相応しくないですし、不幸が重なることを連想させる「重ね言葉」もお通夜の場には相応しくありません。
会話のなかで何気なく使用してしまうこともあるかもしれませんが、ご遺族の方に対しては使用しないよう心がけましょう。
焼香
お通夜に参列する際、焼香のやり方を知っておくことも重要です。ここでは、一般的な焼香とされる立礼焼香の流れについて簡単に解説します。
香典
香典はお通夜に参列した際、受付に渡すのがマナーです。渡すタイミングは葬儀の際でも構わないとされていますが、基本的に渡す回数は1回が原則です。
香典を2回渡すと「不幸が重なること」を連想させ、縁起が悪いと解釈されてしまいます。
そのため、お通夜と葬儀の両方に参列する場合はどちらか片方のみでお渡ししましょう。最近はお通夜で渡すのが一般的ですが、渡すタイミングは自由です。
服装
お通夜の服装は、「喪服(準喪服)」もしくは「平服(略喪服)」から選びましょう。
ただし、男性・女性・子供ごとに求められる服装が変わるため、どのような服装で参列すべきか把握しておくことが重要です。
男性の場合
男性の場合、喪服はブラックスーツ、平服はダークスーツを選びましょう。ブラックスーツは礼服を指し、ダークスーツは暗めのビジネススーツを指します。色はネイビーやグレーでも構わないとされる場合もありますが、原則は黒を選ぶのが一般的です。
光沢のある靴やベルトは避け、落ち着いた服装を選んでください。
女性の場合
女性の場合、喪服はブラックフォーマル、平服はダークカラーのワンピース・アンサンブル・スーツを選びましょう。ブラックフォーマルは礼服全般、ダークカラーは黒系や紺系が好ましいとされています。色は同様に暗い色のものを選ぶのが一般的です。
パールのネックレスやピアス以外の貴金属・毛皮製品は外し、地味な服装を選びましょう。
子供の場合
子供の場合、正式な喪服・平服でなくとも問題ありません。
しかし、幼稚園や小学校、中学校、高校などで制服が指定されている場合は、制服で参加するのが良いでしょう。
制服は正式な礼服と認識されるため、子供たちの服装に迷ったら制服を着せてあげれば問題ありません。
靴はスニーカーやローファーでもOKとされ、靴下も黒や白であればデザインはそこまでこだわらなくても構いません。
ただし、くるぶしソックスや二―ハイソックス、ルーズソックスなどは避けましょう。子供が大学生の場合は、リクルートスーツなどで大丈夫です。
数珠
数珠は焼香の際や読経の際に使用するため、持参することを推奨します。
数珠がない場合は仏具の専門店や百貨店の他、紳士服専門店で購入可能です。最近ではコンビニやホームセンターでも購入可能なため、必要に応じて購入するのも良いかもしれません。
持参する数珠は宗派によって仕様が異なるものの、一般的な数珠であれば構いません。相手の宗派に合わせる必要はないため、すでに持っているものを持参すれば大丈夫です。
なお、数珠には「本式数珠」と「略式数珠」がありますが、これから数珠を購入する方は宗派にとらわれず使用できる略式数珠をおすすめします。
振る舞い方
お通夜では、取り乱さないように振る舞うことが求められます。
ただし、お通夜は感情を吐き出す場であり、大切な人の死を理解する場や自分の感情を整理する場でもあるため、無理に悲しみの気持ちを抑える必要はありません。
むしろ、気持ちを表に出すことによってグリーフケア(失った悲しみへのケア)にもつながるとされているため、身近な人との別れを受け止めるための時間としましょう。
なお、他の参列者と笑顔で会話する分には問題ありませんが、大声で笑ったり手を叩いたりするのはマナー違反となります。
無礼な振る舞いはご法度であるため、十分に注意が必要です。
場面別のお通夜の礼儀作法
最後に、場面別のお通夜の礼儀作法について解説します。
仮通夜
仮通夜は、故人さまがお亡くなりになった日にご家族との時間を静かに過ごす夜です。
基本的に仮通夜には、関係性の近い親族以外は参加しないのが礼儀作法とされており、宗教的な儀式も行わないません。
仮通夜は身内のみで行うため、参列者は玄関で挨拶だけ行って失礼するのがマナーです。仮に「お上がりください」と勧められても、長居はしないようにしてください。
当然ながら死因を尋ねたり、安易な励ましの言葉をかけるのはNGです。
故人さまとの対面
故人さまとの対面は、ご遺族から勧められない限りは遠慮するのが礼儀作法とされます。
ただし、ご遺族の方から「ぜひ顔を見てあげてほしい」といわれる場合もあるため、対面を求められた場合は従うのもマナーです。
故人さまと対面する際は、ご遺体からやや下がり、一礼した後に顔を拝見します。対面後はもう一度一礼して合掌し、ご遺族にも一礼します。
最後にご遺族の方に「安らかなお顔でした」「ありがとうございました」などの言葉をかけ、ご遺体から離れましょう。
通夜振る舞い
通夜振る舞いは、基本的に参列者は断らないのが礼儀作法とされています。
どうしても参加できない場合でも、食事にまったく口をつけずに立ち去るのはマナー違反とされているため、必ず食事をいただいてから退席しましょう。
何も予定がなく通常通り参加できる場合は、喪主やご遺族の体調に気を遣いながら、思い出話を語り合いましょう。
会話は場の雰囲気に合わせ、プライバシーに関する話は避けてください。当然、大声を出すのもマナー的にはタブーとなるためご注意ください。
まとめ
お通夜ではお悔やみの言葉や焼香、香典や服装などマナーを守らなければならない部分がいくつかあります。
お通夜の前には基本的なマナーだけでも把握しておきましょう。
礼儀作法を知らないと故人さまはもちろん、ご遺族に対しても失礼となる場合があるため、一通りの流れを把握しつつ全体的なマナーも知っておくことが重要です。
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