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仏式で葬儀が行われることの多い日本は、仏教に親しみを感じる方が比較的多いといえます。
ところが、ご自宅に仏壇があり、寺院で行われる法要に参加したことのある方でも、実は仏教の教えについてほとんど知らないということが珍しくないようです。
そこでこちらでは、仏教の開祖であるお釈迦様の教えについて、わかりやすくご紹介します。
お釈迦様が生涯で悟った真理がどのようなものであったのか、仏教の基本的な知識について改めて確認してみましょう。
「お釈迦様」「釈尊(しゃくそん)」「仏陀(ブッダ)」など、さまざまな名前を聞いて、混乱してしまったことはありませんか。
実は、これらは呼び方が違うだけで、いずれも仏教の開祖である「ガウタマ・シッダールタ」という同じ人物のことを表しています。
まず、お釈迦様の「釈迦(しゃか)」という呼び方は、サンスクリット語の「シャーキャ」という言葉が語源となっています。
シャーキャとは部族の名前であり、尊称では「シャーキャムニ(=シャーキャ族の聖者)」となります。
これを省略した「釈迦」に様をつけ、日本ではお釈迦様と呼ばれているのです。
ほかにも、仏教にはさまざまなお釈迦様の呼び方があります。「釈迦牟尼仏(しゃかむにぶつ)」「釈迦牟尼如来(しゃかむににょらい)」「釈迦牟尼世尊(しゃかむにせそん)」はその一例です。
これらの呼び方を省略したものが、「釈尊(しゃくそん)」です。
「仏陀(ブッダ)」とは、サンスクリット語の「ブドゥ」という言葉が語源となってあり、“目覚めた人”という意味があります。
インドにおいては、立派な聖者を呼ぶときに用いられてきた言葉ですが、仏教ではガウタマ・シッダールタの敬称となっています。
お釈迦様の生涯には、「八相成道(はっそうじょうどう)」と呼ばれる8つの出来事があったといわれています。
こちらでは、8つの出来事である「降兜率・託胎・降誕・出家・降魔・成道・初転法輪・涅槃」について、それぞれの内容を紹介します。
お釈迦様が、もともといらっしゃった「兜率天(とそつてん)」という世界から、私たちが暮らしている「閻浮提(えんぶだい)」という世界まで降りてこられたことを、「降兜率」と呼びます。
閻浮提に降りてきたお釈迦様は、マーヤー夫人の右脇から胎内に入ります。
こうして懐妊したマーヤー夫人は、6つの牙を持つ白象が天から降りてきて、胎内に入る夢を見たと伝えられています。
マーヤー婦人はお産のために帰省している道中、ルンビニーという名の花園で休んでいました。
そこで、真紅の花をつけた無憂樹(むゆうじゅ)という植物の枝を折ろうと右手を挙げると、脇から男児が生まれたといわれています。
こうして生まれた男児は、東の方角へ7歩歩いてから、右手で天を左手で地を指し「天上天下唯我独尊(てんじょうてんげゆいがどくそん)」と宣言しました。
この人物が、後に仏教の開祖となるお釈迦様です。
お釈迦様が生まれてから7日後に、母であるマーヤー夫人はこの世を去ってしまいました。
その後、お釈迦様は王子として育てられ、たいへん豊かな環境で暮らしたといわれています。
ところが、若い頃のお釈迦様は考え込むことが多く、一見すると幸福なように見える暮らしの中でも、思い悩むことが多くあったようです。
この深い苦しみは後まで続き、16歳でヤショーダラ姫との幸福な結婚生活を経ても、なお解決することがありませんでした。
老いることの苦しみ、病気になることの苦しみ、死にゆく苦しみと向き合ったお釈迦様は、やがてこれらの苦しみを解決するために、出家することに決めました。
出家したお釈迦様は、さまざまな師のもとで学び、あらゆる苦行に耐え抜いたといわれています。
しかし、どんな苦行でも根本的な苦しみが解決されることはありませんでした。苦行によって衰弱したお釈迦様は、村娘のスジャータという人物から乳粥による供養を受け、菩提樹の下に坐り瞑想を行いました。
お釈迦様が菩提樹の下で瞑想をしていると、その成道を妨害しようとした魔王が、3人の魔女を使いとして送りました。
それでもお釈迦様が動じることはありません。
さらには、悪魔の大軍を送ったにもかかわらず、これらの妨害によって成道を阻止することはできませんでした。
瞑想によって深く内観したお釈迦様は、これまでに感じていた根本的な苦しみを、解決することになります。
あらゆる苦しみは、自分自身の心が生み出していたのだと、お釈迦様は悟りました。こうして真理に目覚めたお釈迦様は、ついに「仏陀」となったのです。
悟りを開いたお釈迦様のところへ、梵天という守護神が現れました。そして、お釈迦様が悟った真理を、世界中の人々へ説くように伝えました。
お釈迦様は、6年間もの苦行をともに行った5人の修行者に、初めての説法を行います。これが初転法輪です。
初転法輪の後、多くの修行者に説法を行ってきたお釈迦様は、やがてガンジス河を越えてヴァイシャーリーという町に着きました。
そこで出会った、アーナンダという人物と雨期を過ごしていましたが、すでに高齢に達したお釈迦様は体の調子が芳しくありません。
2月15日、80歳でこの世を去り、涅槃に入ることになりました。
お釈迦様の教えのうちで、仏教を知るうえでも欠かせない「四苦八苦」「四諦」「八正道」についてご紹介します。
四苦(しく)とは、生まれる・老いる・病気になる・死ぬという、人間であれば誰もが感じる、思い通りにならない苦しみのことです。
八苦(はっく)は、それに加えて「怨憎会苦(おんぞうえく)」「愛別離苦(あいべつりく)」「求不得苦(ぐふとくく)」「五取蘊苦(ごしゅおんく)」を指します。
お釈迦様が菩提樹の下で瞑想して得た真理を、四諦(したい)と呼びます。
四諦には「苦諦」「集諦」「滅諦」「道諦」という4つの真理があり、人生は苦しみに満ちており、その原因である煩悩をなくすことが理想だと説かれています。
四諦のうち「道諦」では、「八正道(はっしょうどう)」という行いを実践することで、苦しみを滅ぼせると説かれています。
八正道には、「正見」「正命」「正思(正思惟)」「正精進」「正語」「正念」「正業」「正定」があり、ここで悟りに至るまでに実践するべきことが伝えられています。
最後に、お釈迦様が残したといわれる名言のうちで、現代人の心に響くものを、少しご紹介します。
たとえば水滴のように、少しずつであっても悪い行いをすれば、やがてそれは大きな悪になってしまいます。
その反対に、少しずつであっても良い行いをすれば、やがては大きな幸福に満たされることになるのです。
悪い行いも良い行いも、軽んじてはならないという教えが説かれています。
インドには「カースト」という厳しい身分制度があります。
しかし、お釈迦様は生まれつき決められた階級ではなく、その人の行いによって高貴であるか卑賤であるかが問われると説きました。
人間は誰もが本来は平等であるという意味が込められています。
お釈迦様の教えについて、基本的な部分をご紹介しました。日本人とも馴染み深い仏教。
これまでに仏教の教えに特別にふれたことがないという方でも、どこかで耳にしたことのある言葉が、見つかったのではないでしょうか。
仏教用語はことわざとして用いられている場合もあるため、もしかしたら何気なく使っている言葉が、仏教に由来していることもあるかもしれません。
意外と身近にある仏教に興味をお持ちの方は、この機会にぜひ仏教の教えについてさらにふれてみてください。
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