葬儀で渡すお車代とは?不要・必要な場面や断られる状況を解説
- 2024年08月26日
お葬式手配の「よりそうお葬式」
お車代とは、遠方から来てくれた人に渡す交通費です。感謝の気持ちを込めて渡すのが通例で、一般的にはお坊さんにお渡しします。
ただし、例外的に参列者に渡す場合もあります。
この記事では、お車代の基本概要、不要・必要な場面、断られる状況、相場、他に渡すお金について詳しく解説します。
お車代について知りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
お車代とは?
お車代とは、遠方から来てくれた人に渡す交通費のことで、一般的にはお坊さんに感謝の気持ちを込めてお渡しするものです。
ここでは、お車代について詳しく解説します。
一般的にはお坊さんにお渡しする
お車代は、一般的にはお坊さんにお渡しするものです。お坊さんによっては遠方から式場に来ていただくことになるため、お車代をお渡しします。
お葬式では、お坊さんにお布施や御膳料をお渡しするのがマナーですが、お車代を一緒に渡す場合は別々に封筒に入れて渡すのがマナーです。
ただし、古くからお世話になっている菩提寺(ぼだいじ)のお坊さんによっては、お車代を断っている場合があるため、状況に合わせて対応しましょう。
もしお車代を断られたら、無理に渡さずに感謝の気持ちだけ伝えます。
感謝の気持ちを込めて渡すのが通例
お車代は、感謝の気持ちを込めて渡すのが通例です。お葬式で読経・儀式を執り行ってくれるお坊さんに対して、感謝の気持ちを込めて渡します。
葬儀場に足を運んでくれたことに対して、感謝の気持ちを表現したものがお車代となるため、基本お坊さんにお渡しします。
例外的に参列者に渡す場合がある
お車代は、例外的に参列者に渡す場合があります。
例えば、喪主やご親族のなかには、県外に住んでいて飛行機や新幹線などを利用してお葬式に参列する人がいるかもしれません。
遠方から来る場合、他の参列者と比べても交通費がかかるため負担が大きいです。その負担を小さくするために、お車代を渡すことがあります。
参列者との関係性によっても変わりますが、場合によっては参列者にも渡すことがあると覚えておくと安心です。
お車代が不要・必要な場面
お車代は、状況によって不要な場合もあるため、状況に合わせて対応することが重要です。ここでは、お車代が不要な場面、必要な場面について詳しく解説します。
お坊さんが在籍する宗教施設で葬儀を行う場合は不要
お坊さんが在籍する宗教施設でお葬式を執り行う場合、お車代は不要です。
お坊さんが普段から従事しているお寺でお葬式を執り行う場合、お車代は必要ありません。なぜなら、お坊さんの交通費がかからないためです。
お車代はあくまでもお坊さんの交通費に充てるお金であるため、お坊さんが在籍している施設でお葬式を行う場合は不要となります。
ただし、地域によってお車代をどのように扱うかは変わってくるため、迷った場合は古くからのしきたりやならわしに従いましょう。
在籍する宗教施設以外で葬儀を行う場合に必要
在籍する宗教施設以外でお葬式を執り行う場合、お車代が必要です。
最近は葬儀社に依頼して、葬儀場でお葬式を執り行うスタイルが一般的ですが、式場でお葬式を執り行う場合はお坊さんにご足労いただくことになります。
そのため、式場でお葬式を執り行う場合はお車代を用意しておきましょう。
お坊さんによっては、自家用車や交通機関で式場に来る場合があるため、状況に合わせてお車代を用意します。
ただし、具体的にお車代をいくらお包みするかは決まっていないため、実際にかかる交通費に合わせて判断するのが望ましいです。
渡すタイミングはお葬式が終わった後
お車代を渡すタイミングは、お葬式が終わった後となります。無事に読経や儀式が終わり、お葬式が終わったタイミングで直接手渡しするのがマナーです。
基本的には喪主やご親族の誰かがお渡しする形となるため、お坊さんがご帰宅するタイミングでお渡しましょう。
お葬式が始まる前にお渡ししても構いませんが、特別な事情がない限りは終了次第お渡しするようにしてください。
お車代を断られる状況
お車代は、状況によっては断られる場合があるため注意が必要です。ここでは、お車代を断られる状況について詳しく解説します。
お葬式を行う場所がお坊さんの徒歩圏内にある場合
お葬式を行う場所がお坊さんの徒歩圏内にある場合、お車代は断られることがあります。
お車代は自動車のガソリン代や交通機関の運賃に充てるためのお金であるため、そもそも交通費がかかっていない場合は原則お渡しする必要がありません。
お坊さんに「今日は歩いてきたのでお車代は受け取れません」といわれた場合は、素直に感謝の気持ちだけお伝えするのがマナーです。
無理に渡してもお坊さんに気を遣わせてしまうだけであるため、状況に合わせて柔軟に対応する必要があります。
喪主・ご親族が送り迎えをする場合
喪主・ご親族が送り迎えをする場合は、お車代を断られます。お葬式の状況によっては、喪主もしくはご親族がお坊さんを送り迎えする場合があるはずです。
この場合、お坊さんが自動車を出したり交通機関に乗ったりするわけではないため、原則お車代は必要ありません。
送り迎えをしてもらったお坊さん自身、お車代をいただくわけにはいかないと考えるのが一般的であるため、ほとんどの場合は断られます。
お車代はあくまでも交通費としてお渡しするものであるため、送り迎えする場合は不要です。
ただし、周辺の駅やバス停まで送る場合など、例外的にお車代が必要となる場合があるため、状況に応じて柔軟に対応する必要があります。
タクシーを手配した場合
タクシーを手配した場合は、お車代を断られます。
お坊さん自身が自分でタクシーを手配した場合も、喪主・ご親族がタクシーを手配した場合も、お車代は不要です。
タクシーを利用する場合は、タクシー会社に料金を支払えば問題ありません。
別途でお車代をお渡しする必要はないため、タクシーを手配した場合はタクシー代だけ用意しておきましょう。
お車代の相場
お車代の相場は、具体的に決まっているわけではないため、実際にかかる金額を想定してお渡しするのが一般的です。
ここでは、お車代の相場について詳しく解説します。
具体的な金額は決まっていない
お車代は、具体的な金額は決まっていません。決まりがないため、感謝の気持ちで包めば問題ありません。
ただし、ご家庭によっては一律で「〇〇円を渡す」と決めている場合がある他、地域によって相場が変わるため、それぞれの状況に合わせて決めるのが良いでしょう。
基本的には自動車のガソリン代や交通機関の運賃など、交通費を加味してお渡しするのがマナーです。
実際にかかる金額を想定する
お車代は、実際にかかる金額を想定するとわかりやすいです。お坊さんにお渡しする場合、式場までどれくらいのガソリン代や運賃がかかったかを計算します。
式場から遠い場合は多めに、式場から近い場合は少なめにという形で決めるとわかりやすいのではないでしょうか。
なお、お坊さんが在籍するお寺でお葬式を執り行う場合は移動距離がゼロとなるため、お車代は渡しません。このように実際にかかる金額を想定すると迷いません。
ただし、具体的にどれくらいの金額がかかっているのかは想像するしかないため、具体的な金額というよりは目安としての金額をお包みするのが良いでしょう。
切りの良い数字にする
お車代は、切りの良い数字にするのがマナーとなります。お渡しする金額は決まっていませんが、5,000円や10,000円のように切りの良い数字にするのが望ましいです。
封筒に小銭を入れるのはマナー違反となるため、細かな交通費まで計算してきっちりとお渡しする必要はありません。
おおよそ「これくらいかかっただろう」という金額を算出し、それに見合う金額を渡せば問題ないでしょう。
渡すときは封筒に包む
お車代を渡すときは、封筒に包むのがマナーです。ここでは、封筒に包む際のマナーについて詳しく解説します。
封筒は白封筒や水引を使用する
お車代を渡す場合、封筒は白封筒や水引を使用します。現金でそのまま手渡しするのはマナー違反となるため、必ず封筒に入れてから渡すのがマナーです。
中袋がある場合は、中袋にお札を入れましょう。
なお、封筒に入れるお札は取り出した際に人物画が見えるようにします。お札に印字されている人物の顔が見えるように入れて、封筒に糊付けして「〆」と記載すれば完了です。
表書きは濃い墨で記入する
お車代を封筒に入れる場合、表書きは濃い墨で記入します。通常、香典などを書く際に使用する墨は薄墨を使用しますが、お車代などは濃い墨を使用するのがマナーです。
香典は、故人さまを失った悲しみを表現するために薄墨を使用しますが、お車代は式場に足を運んでくださったお坊さんへの感謝の気持ちを表現するためのものです。
そのため、濃い墨ではっきりと記入するのがマナーとなります。
なお、状況によっては濃い墨を用意できない場合もあるかと思いますが、コンビニなどで販売されている筆ペンで代用しても構いません。
名前は地域で異なる
お車代をお渡しする場合は封筒に名前を記載しますが、地域によっては記載しない場合があります。宗教や宗派、地域の習慣によって記載が不要な場合があるため、要注意です。
名前を記載する場合は、お坊さんがお車代を誰からいただいたのか判別しやすいようにフルネームで記載しましょう。
ただし、地域によっては「名前を何度も記載する=不幸が重なる」と連想されることから、名前自体を記載しない場合があります。
名前を記載すべきかどうかわからない場合は、地域のしきたりやならわしに詳しいご遺族もしくは葬儀社のスタッフに尋ねるのが望ましいです。
わからないまま適当に記載するとマナー違反となる可能性があるため、地域の風習に詳しい人にあらかじめ聞いておくのが安心かもしれません。
袱紗(ふくさ)を使用する
お車代はお布施・御膳料と一緒にお渡しするのがマナーで、通常は袱紗を使用します。袱紗とは、冠婚葬祭の場でお金を包む際に使用する布のことです。
お車代をお布施や御膳料とともにお渡しする場合は、袱紗に入れましょう。
実際にお渡しする際は持参した袱紗から封筒を取り出し、お坊さんに手渡しします。なお、重ねてお渡しする場合、お布施・御膳料は上、お車代は下にするのがマナーです。
上下が逆になっているとマナー違反となるため、ご注意ください。
お車代の他に渡すお金
お葬式では、お車代の他のお布施・御膳料をお渡しするのがマナーです。ここでは、お車代の他に渡すお金について詳しく解説します。
お布施
お布施とは、お坊さんに読経してもらったり儀式を執り行ってもらったりした際に、お礼としてお渡しするお金のことです。
具体的にどれくらいお渡しするのかは地域・宗教・宗派によって変わるため、一概にはいえません。
ただし、お車代と同じように感謝の気持ちを込めてお渡しするものであるため、古くからのしきたりやならわしに合わせてお渡ししましょう。
どれくらいの金額を包めば良いかわからない場合は、お葬式を担当してくれる葬儀社のスタッフもしくはご家族の年長者に聞いてみてください。
古くからお渡ししている金額が決まっている場合は、その金額に合わせてお渡ししましょう。
御膳料
御膳料とは、お坊さんがお葬式の会食に参加しない場合に、おもてなしの代わりにお渡しするお金のことです。
要はお食事代のようなもので、お坊さんの分の飲食費と考えておけば問題ありません。
お葬式の形式によっては、通夜振る舞いや精進落としなどの会食にお坊さんが参加する場合があるのですが、その場合は御膳料は不要となります。
なお、別途で仕出し弁当などを準備している場合も御膳料は不要となるため、状況に合わせてお渡しするかどうかご判断ください。
まとめ
お車代は、お坊さんが式場まで足を運ぶための交通費としてお渡しするお金です。自動車のガソリン代や交通機関の運賃として渡すもので、通常はお布施や御膳料と一緒にお渡しします。
通常は式場まで足を運んでいただいたお坊さんへの感謝の気持ちとしてお渡ししますが、お坊さんが在籍するお寺などでお葬式を行う場合、お車代は不要です。
式場でお葬式を執り行う場合でも、徒歩圏内の場合はお車代が必要ありません。
お坊さんによっては自ら「お車代はいただけません」と断る場合があるため、もし断られたら無理にお渡ししないのがマナーといえるでしょう。
ただし、お車代は地域・宗教・宗派の他、お葬式の形式によってもお渡しすべきかどうかが変わるため、詳しくは葬儀社のスタッフやご家族に確認しておくのが良いかもしれません。
お葬式自体が初めてで「何をすれば良いかわからない」という方は、よりそうお葬式にご相談ください。
よりそうお葬式では家族葬を中心に提供しており、お通夜を省いた「一日プラン」、お通夜・告別式を行う「二日プラン」など、柔軟なプランからお選びいただけます。
また、菩提寺のない方へ、よりそうではよりそうお坊さん便サービスも提供しています。あわせてご確認ください。
当社では無料相談ダイヤルを設置しており、24時間365日ご相談可能です。ご家族がお亡くなりになって何をすれば良いかわからない人は、ぜひ一度ご相談ください。
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