お盆提灯の飾る時期は?夜中もつけたままでいい?
- 2023年02月13日
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初盆の時に準備をする盆提灯
お盆の時期になると、玄関先に提灯が飾られているのを見かけることがあるかと思います。 この提灯のことを「盆提灯」と言います。
お盆に家に戻ってこられる故人やご先祖様のために飾る提灯なのですが、「盆提灯」がどういうもので、どんな役割を持っているかご存知ですか。?
盆提灯とは
「盆提灯」とは、故人やご先祖様が家に戻られるときに迷子にならないように、目印として飾ります。 初盆の時には、白提灯を飾ります。白提灯は家族が準備をすることになります。
日本には昔から、初盆を迎えた家へは、親戚や故人と親しくしていた方々が、盆提灯を贈る習わしがあります。 なお、盆提灯を贈る場合は、絵柄が施された物を贈ります。
贈られた盆提灯の数は多ければ多いほど、故人が皆さんから慕われていたということを示すものとなります。 しかし、現代の住宅事情により、部屋が狭く盆提灯を頂いても飾ることができないケースがあるため、盆提灯は全てご遺族側で準備されることが多くなってきています。
なお、初盆に使われた白提灯は、送り火を焚いてお見送りをする時に送り火と一緒に焼いてしまう場合と菩提寺に持って行き、供養して頂く場合があります。
もし、菩提寺に供養をお願いする場合は、事前に確認をしておきましょう。
なお、浄土真宗の場合は、故人やご先祖様が家に戻るという概念がありませんので、盆提灯も飾ることがありません。
盆提灯の飾る時期
盆提灯を飾る時期は、新盆の場合は8月の初めから、旧盆の場合は7月の初めから飾ります。
そして、片付ける時期は、お盆が明ける17日以降となります。
ちなみに、盆提灯に灯りを灯す期間は、白提灯に関しては、新盆の場合は 8月13日の夕方〜16日の送り火を焚くまでの間、旧盆の場合は7月13日の夕方〜16日の送り火を宅までの間となります。 飾る期間と灯す期間は異なりますので、注意が必要です。
なお、新盆は故人が亡くなられてから四十九日後、初めて迎えるお盆となります。
もし、四十九日前にお盆を迎える場合は、翌年のお盆が初盆となります。
盆提灯の贈り方
盆提灯を贈る場合は、一般的に絵柄の入った盆提灯一対を贈ります。
贈る場合は、相手方のお盆の準備に間に合うよう早めに贈ります。
なお、絵柄の入った提灯を選ばれる場合、ご自身の好みだけで選ぶのではなく、
相手の住居の環境なども考慮に入れて選びましょう。
購入した盆提灯の渡し方ですが、一般的に、盆提灯を購入した販売店から直接、相手先に発送してもらいます。 その際の熨斗の表書きは「御仏前」が一般的ですが、関西では「御供」とすることもあります。
夜中もつけたまま
盆提灯の灯りは、基本的には夜中は消します。
しかし、ご遺族の意向により、一日中灯すこともあります。
地域や親族で決まっている場合は、その決まりに従いましょう。
本来、盆提灯の灯りは本物の火となりますが、最近は火事の心配から、電球式が主流となっています。
火で盆提灯を灯されている場合は、転倒などによる火災防止のために、
必ずどなたかが盆提灯の側で火番をするようにしましょう。
初盆に適したお供え物
盆提灯を購入する場合に知っておいた方が良いこととして、家紋入りの盆提灯となります。
家紋入りの盆提灯を購入する場合、家紋入れのために時間を要します。
そのため、注文をする場合、時間に余裕を持って注文されることをお勧めします。
お盆の時期、提灯の注文が多くなり、通常2週間程度で家紋入れが完成する場合でも、2週間以上の時間を要してしまうことがあります。
盆提灯のいろは
盆提灯の種類や組み立て、保管など、盆提灯のいろはをご紹介します。
盆提灯は、大切に扱い、丁寧にお手入れをすることで、とても長持ちします。
盆提灯の種類
盆提灯には上から吊るすタイプの「御所提灯(ごしょちょうちん)」と畳や床の上に直接置くタイプの「大内行灯(おおうちあんどん)」や「回転行灯(かいてんあんどん)」があります。
どちらのタイプを選ぶかは好みとなります。
取り扱いに注意
上から吊るすタイプの提灯は、火袋と言われている灯りを灯す場所を無理に広げると破れたり、壊れたりしてしまうことがあるので、広げる時には注意が必要です。
火の代わりにロウソク電池灯
盆提灯に本物の火を灯す場合、人が見ている必要があります。 しかし、ずっと見ているのも大変です。
そんな時に役に立つのが、盆提灯専用のローソクの形をしたロウソク電池灯です。
ホームセンターや仏具店で販売されていますので、利用されてみてはいかがでしょうか。
設置する場所
下に直接置くタイプの場合、必ず平らな場所を選んで置きましょう。
提灯の重心は上にありますので、不安定な場所に設置した場合、少しの揺れでも転倒してしまうことがあります。
特に、本物の火を灯している場合は、人が火番をすることも大切ですが、安定する場所に設置することで、転倒による火事を防ぐことができます。
回転が止まってしまった場合
回転タイプは、一定時間以上使い続けることで静電気が発生し、回転が止まってしまうことがあります。
その場合は、一度止め、提灯が冷えるまで待ち、静電気を取り除くために、回転筒を濡れた布で吹いたり、静電防止スプレーをかけたりすることで、再び回転します。
片付け
電灯を使っている盆提灯を片付ける際、電灯が冷えたことを確認してから片付けるようにしましょう。
電灯の熱量は、私たちが想定するよりも大きいため、火傷の原因となります。
保管方法
盆提灯の火袋は、基本的に天然素材でできています。 そのため、保管している1年間の間に火袋を貼った糊を虫が食べることがあります。使用後は、火袋をよくはたき、部品を丁寧に拭いてから保管しましょう。防虫剤を入れておくことで、虫対策になります。
まとめ
盆提灯についてご紹介しましたが、いがでしたでしょうか。
盆提灯は故人やご先祖様が迷わないように灯すものとなりますが、地域や家族によって、決まりが色々あります。
違う地域に移り住んだ場合や結婚などにより、新しい地域で初盆を迎えることになることで、新盆の迎え方が変わってきます。
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監修者のコメント
岩田 昌幸 一般社団法人 葬送儀礼マナー普及協会
お盆に使われる盆提灯の産地は、岐阜市が最も多く、続いて福岡の八女市になり、この2つの産地でほぼ作られています。近年はさまざまな大きさやデザインの盆提灯があり、インテリアに合わせて選んでも良いでしょう。火袋が紙製か絹糸製かといった違いでも灯りの揺らぎが異なります。