お盆の時期の料理には決まりがある?お盆の食事は精進料理?
- 2023年02月13日
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お盆には、家に帰ってきたご先祖さまに「お膳」をお供えします。お膳は、使える食材にルールがあります。
お膳の他にも、お盆の間は伝統にのっとった料理をいただくご家庭もあるようです。 今回は昔ながらのお盆の伝統的な料理についてご紹介します。
お盆の料理には決まりがある?
昔は、お盆には精進料理(しょうじんりょうり)を親族で集って食べるのが一般的でした。最近ではお供えのお膳だけ、精進料理を用意するというご家庭が少なくないようです。
お盆になにを食べるのかは、宗教や地域によってかなり違いがあるため家族の伝統や地域性に合わせたものを選びましょう。
伝統を重んじるなら精進料理
お供え物には故人の好きだったものを供えるのもよいのですが、伝統を重んじるのであれば、精進料理をお供えしましょう。自分たちでもお盆の間の一食は精進料理に置き換えて、伝統を感じてみるのもよいでしょう。
精進料理には使ってはいけない食材がいくつかあります。例えば肉や魚は、殺生を禁ずるという意味から禁止されています。その他にも煩悩を刺激することを禁止するという理由から食べてはいけない食材もあります。それは、「五辛(ごしん)五葷(ごくん)」と呼ばれています。
「五辛」は辛味のある野菜を指し、「五葷」は臭味のある野菜を指します。にら・ねぎ・玉ねぎ・にんにく・らっきょうが、これにあたります。
また、「一汁三菜(いちじゅうさんさい)」と呼ばれる形式のお膳や、「一汁五菜(いちじゅうごさい)」と呼ばれる形式のお膳が正式とされています。どちらも、ご飯とお漬物を数に入れずに、汁ものが1種と、おかずを3または5種用意します。
お盆に精進料理を食べる理由
仏教では、「五戒」という教えがあり、生き物の殺生を禁じています。お盆の間は、ご先祖様の霊や動物たちの霊に感謝するという意味も込めて、肉や魚を使わず、穀物や野菜、海藻、果物などを使用した精進料理をお供えします。
「生」「煮る」「焼く」「揚げる」「蒸す」の5つのどれかの調理法を使い、「甘い」「辛い」「すっぱい」「苦い」「塩辛い」の5つの味付けの料理を作ります。さらに、赤・白・緑・黄・黒の5色の献立にする必要があります。これは、食事も修行の一環と考える禅寺の「五味・五色・五法」という考えに基づいていて、日本料理の盛り付けの基本ともされています。
お盆に定番のお供え
お盆のお供え物としてお団子が一般的です。地域などによっても違いますが、お盆の期間中、お団子はお供えするタイミングで呼び名が変わります。
迎え団子、お供え団子、送り団子
ご先祖様をお迎えするためにお供えするお団子を「迎え団子」といいます。お迎え団子は、タレやあんこのお団子や、なにもつけない団子などを積み上げる形にします。団子の形状や盛り方は地方によって様々です。ご近所の方や、親戚の方に相談してみましょう。
ご先祖様が精霊棚に滞在している期間にお供えするお団子のことを「お供え団子」といいます。地域によって呼び名や、形状や個数は様々です。こちらも、ご近所の方や、親戚の方に聞いてみるのがよいでしょう。
ご先祖様をお見送りするためにお供えするお団子を「送り団子」といいます。一般的には、なにも付けない白いお団子をお供えしますが、団子の形状や個数については地域によって様々なので、ご近所の方や親戚の方に確認してみましょう。
3つのお団子をご紹介しましたが、最近ではお盆の期間中に同じものをお供えするケースも増えているようです。
精霊馬(しょうりょううま)
精霊馬とは精霊棚にお供えする飾りのことで、きゅうりやナスなど、旬の野菜を使って作ります。きゅうりは馬、ナスは牛をイメージしています。地方によって使われる野菜も様々です。
お供えする順序が決まっている地域もあるので、地域の方や、親戚の方に確認してみましょう。
そうめん
夏の食べ物の代表のひとつでもある、そうめん。お盆のお供えや、お盆の料理にも適しています。昔は高価だったことから、お盆のごちそうだったとも。また、お盆を終えて帰っていくご先祖さまの霊が、精霊馬に荷物をくくる縄として使われるとして、そうめんをお供えします。
お盆に人気の料理おすすめ5選
精進料理を意識して、お酒、だしの原料などの調味料に注意して調理しましょう。
おくずがけ
おくずかけ(お葛かけ)は、東北の郷土料理です。ナスやミョウガなどの旬の野菜を細かく切ってトロミをつけた野菜汁を、宮城県の名産「白石温麺(うーめん)」にかけていただきます。
きんぴらごぼう
栄養価の高い根菜をたっぷり使ったきんぴらごぼうも、お盆のお料理としても相応しいものです。お盆につくるときは、精進料理を意識して五辛・五葷にあたる唐辛子は使わないよう注意しましょう。
がんもどきの煮物
精進料理では肉の代わりに使われるがんもどき。諸説ありますが、鳥の雁(がん)に味が似ていることから「雁もどき(もどきは、似ているけれど違うもの、という意味)」と名づけられたとも言われています。
「がんも」や関西では「ひろうす」とも呼ばれます。野菜と一緒にお好みの味に煮ていただきます。緑の野菜は別茹でして添えると、色合いもよいのでおすすめです。
ずんだもち
いつものあんこのお餅もいいですが、緑のきれいなずんだもちを作ってみてはいかがでしょうか。
大根と胡瓜の胡麻あえ
大根と胡瓜を細切りにし、酢、砂糖、しょうゆ、すりごまを揉み込みます。あまり長くおくと、水分が出るので注意してつくりましょう。
まとめ
日頃、意識して精進料理や五味、五色、五法を実践することは少ないと思います。
お盆はご先祖様が帰ってこられる特別な期間です。ご先祖さまをおもてなしするお膳はもちろん、自分たちがいただく特別なものとして、伝統的なお盆の料理を味わってみるのもよいのではないでしょうか。
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