納棺師の仕事ってどんなもの?納棺師が普段行っていること
- 2024年10月09日
お葬式手配の「よりそうお葬式」
納棺師は亡くなった方を棺に納めることを主に行っている人たちのことです。納棺することがメインといえますが、それ以外にも葬儀の進行をサポートしたり、遺族への配慮をしたりなど様々な仕事をおこなっています。
今回はこの納棺師がおこなっている仕事や、この仕事をするために必要なこと、そして向いているのはどんな人なのかについて説明をしていきます。
目次
納棺師の仕事内容ってどんなもの?
納棺師の主な仕事は亡くなった方を棺に納めることです。とはいえただ納棺すればよいというものではありません。
防腐液を使用して遺体の腐敗を抑えたり、含み綿を使って表情を良くしたりなど、遺体をキレイな状態にすることも大切な仕事です。そして亡くなった方に衣装を着せたリメイクを施すのも仕事の1つです。
映画やドラマでの納棺師は遺体を棺に入れるだけのことが多いのですが、実際には葬儀の進行を任されることもよくあります。
そのため遺族たちが葬儀の進行を手際良くおこなうことや、遺族が悔いなく亡くなった方を送るための配慮なども大切な業務といえます。
納棺師の仕事にも当然辛いことがあり、その1つが「死と日々向き合う必要がある」ということです。
亡くなった方を相手とする仕事のため自分の死生観が問われる場合があります。
2つ目は「悲しむ遺族の姿を見なければならない」ということです。仕事場が葬儀場であるため、悲しみの中で仕事をすることは避けられません。
この辺りの詳しいイメージは、納棺師の存在が世間に広く知られるようになった映画「おくりびと」でも見事に描かれています。
納棺師は湯灌や死化粧なども行う事から、別の呼称として、「湯灌師(ゆかんし)」や「復元納棺師」、また親しみをこめて「おくりびと」などとも呼ばれていますが、呼び方に厳密な規定はありません。ただ、一般的には「納棺師」と呼ばれているようです。
納棺師になるに必要な資格や学歴はあるのか?
納棺師の仕事は誰でもおこなうことができ、特別な資格や学歴というのは必要ありません。ですが亡くなった方をきれいにする作法や葬儀の流れなど様々な知識や技術を身に着けておく必要があります。
そうしたことを学ぶ方法はいくつかあります。
専門学校
葬儀や納棺師に関係する専門学校があり、そこに通えば様々なことを学ぶことができます。
専門学校の場合は学べる分野が広く、さらに納棺師を募集している企業ともつながりを持っているなど、就職活動も有利というメリットがあります。ただし学費がかかることには気をつけてください。
葬儀会社で学ぶ
葬儀会社も求人をおこなっているので、そこで採用してもらえれば様々なことを学ぶことができます。
こちらの場合は実際に業務をおこないながら学ぶことができるというメリットがあるのですが、同時に自身が希望する仕事につけるかどうかは企業次第というデメリットもあります。
納棺・湯灌の専門業者に就職する
あまり知られてはいませんが、納棺や湯灌を専門としている業者があり、そこに入社すれば納棺師に必要な知識や技術を身に付けることができます。
納棺師の仕事をピンポイントで学ぶことができますが、仕事の都合で求人を見つけること自体が難しいことには気をつけてください。
納棺師にはどんな人が向いてるのか?
納棺師に向いている人は以下の人です。「他者に思いやりの気持ちを持てる人」です。
納棺師は亡くなった方だけでなく葬儀の進行をおこなうことも多いので、遺族の心情を理解し、それに沿った葬儀をおこなうことが求められます。
他にも「強い精神力」を持った人も適しています。
納棺師は基本的に死と向き合う仕事であり、仕事場である葬儀場は悲しみに包まれているため、そうした中でも冷静に仕事ができる精神力が必要です。
そして、「体力のある人」です。
仕事柄、硬直した遺体を棺に入れる必要があり、ときには体格の良い人も扱わなければいけません。そのため精神力だけでなく強い体力や腕力も必要となることがあります。
最後は「感情移入し過ぎることがない人」です。
納棺師がその場の悲しみに感情移入してもらい泣きなどをすると、仕事に支障が出るだけでなく、遺族にも不安を与えかねません。
機械のように無機質に仕事をするのも良くはないですが、できるだけ感情移入せずに淡々と仕事をすることが求められています。
納棺師とは故人と遺族に付き添う大事な役割
死と向き合いながらも、亡くなった方に敬意を持って最期を飾り、なくなった方や遺族たちが納得した状態で葬儀をおこなうことをサポートするのが納棺師です。
亡くなった方をしめやかに送りたいなどの要望がありましたら、相談してみてください。
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監修者のコメント
竹内 義彦一般社団法人 終活協議会
「おくりびと」の映画で一躍有名になった納棺師ですが、いまは専門学校などで技術を学んで仕事に就く人もいるようです。故人の最後の装いにたずさわることになりますので、ご遺族の方々の気持ちに寄り添いながらも、プロとしての対応が求められる重要な仕事になります。