家族葬で精進落としは省略してもよいのか?精進落としの必要性
- 2024年10月09日
お葬式手配の「よりそうお葬式」
家族葬では、精進落としを省略することができます。精進落としは喪が明ける意味を持つ食事会ですが、省略することで費用や準備の負担が軽減されます。
ただし、親族との交流や故人を偲ぶ機会が減るデメリットもあります。
葬儀後の会食を「精進落とし」といいます。
精進落としはかつては忌明けの食事として振る舞われていましたが、現代では目的やタイミングが曖昧になっていることからも、精進落としを含む会食の必要性に迷う方は多いでしょう。
この記事では精進落としについて解説し、その必要性と精進落としを省略する場合の注意点などをご紹介します。
家族葬とは?
最近ではコロナの影響もあり、葬儀の小規模化が進み家族葬を検討される方が増えています。
家族葬での精進落としを解説する前に、家族葬について簡単に説明します。
実は家族葬に明確な定義はない
一般的に、家族葬とは親族を中心とした小規模の葬儀と言われています。
しかし、家族葬の内容は家族や葬儀社によってさまざまです。
参列者は友人を含むのか、親族までか、親兄弟だけか、最近では通夜を省略する方もいます。
そのため、家族葬には決められた定義や内容は存在しないと言えます。
家族葬は家族親族を中心とした小規模の家族葬であり、家族の要望を叶えやすいという特徴を持っていると覚えておきましょう。
式の流れは一般の葬儀と大きな違いがない
各葬儀社によって家族葬のプラン内容が異なる場合や、家族の要望によって内容の変更がされている場合があります。
特別な要望がない限り、一般のお葬式と家族葬に式の流れという点において違いはありません。
仏式(お寺)の場合、お通夜、翌日に告別式(葬儀)そして火葬を行うと言った流れが一般的です。
精進落としとは
精進落としは本来忌明けに摂る食事で、忌中から普段の生活に戻るという意味合いがありました。
しかし、精進落としの認識があいまいな現代では通夜後、火葬後、法事後といった場面での食事で精進落としという言葉が使われているようです。
精進落としの意味
かつては仏教の思想により、忌中は肉や魚を絶った精進料理を摂っていました。
精進落としは四十九日後の忌明けに、精進料理から通常の料理に戻す区切りという意味があります。
しかし、その意味合いは次第に薄れ、葬儀後、法事後に集まったみんなで摂る食事のことを指す言葉へと変化していきました。
精進落とし以外に、精進上げ・精進明け・お斎(おとき)と呼ぶ地域もあります。
精進落としの内容
一般的な精進落としでは、忌中の苦労をねぎらうという一面もあるため、華やかなメニューを出す場合が多いようです。
あらかじめ人数がわかっているため、一人ずつお膳を用意することが多いのですが、昨今ではお弁当を持って帰ってもらうという方法もあります。
かつての精進落としは煮物や旬の食材が使われていましたが、好き嫌いのわかれる料理よりも、全員が好むオードブルを注文するという方も多くなっています。
ただし、伊勢海老・尾頭付きの鯛・パーティーメニューのようなお祝いの席で出されるような食材やメニューは避けましょう。
精進落としと通夜振る舞い
精進落としと混同しがちな言葉に、通夜振る舞い(つやぶるまい)という食事があります。
通夜振る舞いは、通夜の終了後に僧侶や参列者への感謝を表し、故人との最後の食事を行う習慣で、供養という一面もあります。
精進落としと場面や内容が似ているので混同してしまうことがあります。
精進落としを省略する
昨今ではコロナ化の影響もあり、葬儀の縮小化がさらに進んでいます。
そういった理由から精進落としを省略する方も増えています。
精進落としを省略する場合でも、その後の対応には様々な対応の仕方があるので、いくつかを紹介します。
精進落としを省略して、お弁当を持って帰ってもらう
精進落としを省略する代わりに、仕出し弁当を持ち帰ってもらう方法があります。
お弁当を注文する店に連絡をして、傷みにくいメニューにしてもらいましょう。
精進落としを省略して、食事は個別で手配する
家族葬で近親者のみであったりごく少数の場合は、精進落としを省略して各人で食事を摂ってから再度集まるという方法もあります。
この場合は食事が買える場所、食事ができる場所、近くのお店などを伝えておきましょう。
地理に詳しくない方や、移動が難しい方には代わりに手配をしてあげるなどの配慮を心掛けましょう。
精進落としを省略するときの注意点
当日になってから精進落としを省略することを伝えるのではなく、出来ることなら事前に連絡をしましょう。
地理に詳しくない人や、移動手段などを持っていない人が食事を摂れないということがないように準備をしておきましょう。
精進落としを省略すること自体に問題はありません。しかし、参列者に対する配慮そのものが無いと感じられた場合にトラブルになる可能性があるので注意しましょう。
精進落としを省略するメリットとデメリット
精進落としを省略することによるメリットとデメリットを理解したうえで、どのような選択がふさわしいのか、考えることが肝要になります。
精進落としを省略するメリット
精進落としには、一人あたり3000円~8000円の費用が掛かるので、省略することで金銭的な負担が減ります。
精進落としの際、挨拶に周りや接待をしなければなりません。こういった肉体的・精神的な負担を軽くすることができます。
精進落としに用意される食事は味覚よりも様式を重視しているものが多くなるため、自分たちで用意したほうが食事としての満足感が増す場合もあります。
精進落としを省略するデメリット
精進落としを省略することを説明、納得してもらうための手間が増える場合があります。
自分たちで食事を準備する場合には、食事の受け取りや返却、ごみの始末など、かえって手間が増える場合もあります。
まとめ
精進落としは本来、忌明けの食事であり、現代ではその意味合いや必要性を感じないという方も増えています。
特に、家族葬の場合は参列者が把握しやすいため、精進落としを省略するという傾向は高まっているようです。
ただ精進落としを省略するだけではなく、食事そのものに対する代替案が必要なのか、その方法も考える必要があります。
精進落としを省略するかどうかは家族で話し合い、省略する場合は参列者に事前にお報せをしておかなければ、混乱が生じることもあります。
いざという時に困らないように、準備は事前に行うことが大切です。
精進落としに限らず、心配なことや不安なことは葬儀会社に連絡して聞いてみるのが一番です。
最後までご覧いただきありがとうございます。
今回の情報が、少しでも皆様の力になれれば幸いでございます。
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