生きてる人の写真を、火葬時に入れてもいい?入れられるもの・入れられないものを解説
- 2024年11月20日
お葬式手配の「よりそうお葬式」
ご火葬に際し、生きてる人の写真を入れてもいいのか気になる人もいるかもしれません。
結論からいうと、お棺に生きてる人の写真を入れること自体は問題ありませんが、参列者によっては気になる人がいるため事前の確認が必要です。
この記事では、ご火葬の前に知っておきたい専門用語、生きている人の写真を入れても問題ないか、棺桶に入れられるもの・入れられないもの、注意点について解説します。
ご火葬で生きてる人の写真を入れるかどうか迷っている人は、ぜひ参考にしてみてください。
火葬の前に知っておきたい専門用語
初めてご火葬を執り行う場合、聞き慣れない専門用語に戸惑う可能性があります。ここでは、火葬の前に知っておきたい専門用語について詳しく解説します。
火葬
火葬とは、ご遺体を葬るために焼くことを指します(墓埋法第2条2項)。
火葬許可証
火葬許可証とは、ご火葬を行うために役所で発行してもらう許可証を指します。
火葬許可証がないとご火葬を行えないため、役所に死亡届を提出すると同時に火葬許可証をもらう手続きが必要です。
なお、火葬許可証については以下の記事でも解説しているため、あわせてご確認ください。
火葬場
火葬場とは、ご火葬を行うために火葬場として都道府県知事の許可を受けた施設を指します(墓埋法第2条7項)。
他には、民間の会社などが運営する火葬場として、東京23区を中心とした一部の地域に残る民営火葬場などがあります。
火葬炉
火葬炉とは、ご火葬を行うための設備です。主燃焼室と再燃焼室で構成され、排ガスを処理する設備が備わっている施設を指します。
他には、火葬炉の形式の一つで耐火台車にお棺を載せて燃やす火葬炉として、ご火葬終了後そのまま台車ごと炉前に引き出される台車火葬炉などがあります。
化粧扉
化粧扉とは、炉前ホールに火葬炉本体の扉前に設けられた扉です。
炉前ホール(火葬炉へお棺を納めたり、ご遺骨を引き出したりする火葬炉の扉の前に設けられた部屋)の仕上げに合わせ、意匠が施されているものを指します。
拾骨・収骨
拾骨とは、ご火葬後の骨を拾い骨壷に収める行為です。日本のご火葬は職員ではなく会葬者が焼骨を拾い骨壷に収めるため、拾骨という表記が相応しいです。
収骨とは、ご火葬後の骨を骨壺に収める行為で、戦地などに放置された戦死者のご遺骨を埋葬するために集めることを指します。
六文銭
六文銭とは、江戸時代に使用されていた一文銭が6枚揃ったものを指します。
六文銭は、お葬式で故人さまが「あの世で困らないように」とご遺族がお棺に納める副葬品の一つで、三途の川の渡し賃としての役割があります。
昔は、三途の川(あの世とこの世を隔てる川)を渡るための賃金として六文銭が必要とされていました。
別れ花
お別れ花とは、お棺に入れる花のことです。お別れ花は基本的に供花を使用するのが一般的ですが、故人さまが生前に愛していた花をいれることもあります。
以下の記事では、火葬許可証の発行に必要なものと手続き方法、埋葬許可証の書類の提出先や再発行の方法について解説しているため、あわせてご確認ください。
生きてる人の写真を、棺へ入れてもいい?
ご火葬で生きてる人の写真を入れても問題はありませんが、入れる場合は参列者の確認を取る必要があります。
ここでは、生きている人の写真について詳しく解説します。
棺桶に生きてる人の写真を入れても問題ない
お棺に生きてる人の写真を入れることは、問題ありません。
ご家族で撮影した写真はもちろん、旅行の写真や日常生活を切り取った写真など、大切な写真を一緒に入れることは何も問題ないでしょう。
しかし、人によっては自分自身が映っている写真を入れられることを不快に感じる人もいるため、お棺に入れる写真は慎重に判断してください。
入れる場合は参列者の確認を取る
お棺に写真を入れる場合は、参列者の確認を取りましょう。
ご火葬には、煙が空へ舞い上がることから故人さまが極楽浄土へと行けるように願ったり、死後の平安を祈ったりする意味があります。
ただし、お棺のなかに生きてる人の写真が写っていると、その写っている人も「向こう側の世界に連れて行かれる」と考える人がいるかもしれません。
参列者によっては不謹慎だと考える人もいるため、お棺のなかに写真を入れるなら改めて一度確認するのが望ましいです。
以下の記事では、副葬品と棺に入れるもの・入れてはいけないものについて解説しているため、あわせてご参照ください。
棺桶に入れられるもの
ここでは、棺桶に入れられるものについて詳しく解説します。
おもちゃ・ぬいぐるみ
お棺には、おもちゃやぬいぐるみは入れても問題ないとされています。一見すると気が引けるかもしれませんが、燃やせるものであれば問題ありません。
故人さまが大切にしていたものなど、思い入れのあるものは一緒にお棺に入れてあげるのが良いでしょう。
しかし、金属やプラスチックが含まれたものは燃え切らないことがあるため、ご火葬を行う前に入れても問題ないか確認しておくと安心です。
故人が望んだもの
故人さまが望んだものも入れて問題ありません。
例えば、好物のお菓子や大好きだった果物などの生前に好んでいたもの、または本人が生前に望んでいたものがあるなら一緒に入れるようにしましょう。
なるべく燃えやすいものが理想ですが、ある程度燃えるものなら入れて構いません。
写真・手紙
写真や手紙も入れられます。
故人さまと一緒に写っているご家族の写真はもちろん、思い出の写真や生前に旅行した写真など、参列者から反発されないものであれば入れて構いません。
故人さまへの思いや伝え残したことを文字として残したい人は、手紙をお棺に入れるのも良いでしょう。
写真や手紙は残されたご家族の気持ちを整理するためのものでもあるため、故人さまはもちろん、ご家族本人の意向に従って入れるのが望ましいです。
食べ物・飲み物
お棺には、食べ物や飲み物を入れても問題ありません。
水分の多いお菓子や果物は不完全燃焼する恐れがあるため推奨されませんが、燃えるものであればどのようなものを入れても構いません。
しかし、お菓子や果物が入っている缶詰など、金属やプラスチックが含まれたものは入れないようにしましょう。
和服・洋服
和服や洋服などの燃えるものも入れて構いません。
向こう側の世界に行っても安心して過ごせるよう、故人さまが生前よく着ていた服を入れる場合がありますが、燃えにくいものが含まれていない場合は問題ありません。
もちろん、あまりにもたくさんの衣服を入れるとご火葬に支障が出ますが、1〜3枚程度なら入れても問題なしとされることがほとんどです。
棺桶に入れられないもの
お棺には入れられないものもいくつかあるため、事前に理解しておくことが大切です。ここでは、棺桶に入れられないものについて詳しく解説します。
アクセサリー
お棺には、貴金属や宝飾品などのアクセサリーは入れないようにしましょう。
ガラスや宝石で作られているアクセサリーは燃えにくく、ご火葬の過程でご遺骨にこびりつく可能性があるため、入れてはいけません。
燃え残ったガラスや宝石を処理するのは困難なため、最初から入れないでください。
缶・瓶
缶や瓶は、お棺に入れないのが望ましいです。
故人さまがよくお酒を飲む人だった場合、缶のビールや日本酒の一升瓶を副葬品として入れてあげたくなりますが、缶や瓶は燃えにくいためお棺には入れられません。
ビールや日本酒などのお酒はお葬式の会食でご家族がいただき、故人さまの思い出話に花を咲かせるのが理想の弔いの形となります。
硬貨・紙幣
硬貨や紙幣もお棺に入れてはいけません。どちらもお棺に入れるのは避けてください。
六文銭などの副葬品は死装束の一部である頭陀袋(ずだぶくろ)に入れますが、最近は紙製のものが使用されるなど工夫されています。
硬貨や紙幣は六文銭扱いにはならないため、最初から入れないのが望ましいです。
メガネ
お棺には、メガネは入れないようにしてください。
生前からメガネをしていた故人さまだと、かけたままご火葬したいと考えるかもしれませんが、メガネは燃え残る可能性があります。
レンズ部分のガラスをはじめ、フレーム部分の金属などが燃え残りやすいため、前もって外してあげるのが望ましいです。
棺桶の中身に関する注意点
お棺の中身に関しては、違法とされるものやご火葬に時間のかかるものは入れないなど、いくつかの注意が必要です。
ここでは、棺桶の中身に関する注意点について詳しく解説します。
違法とされているものは入れない
お棺には、違法とされているものは入れられません。
葬儀社のスタッフが、入れられるものと入れられないものを教えてくれるため法律に抵触することはありませんが、人によっては気づかずに入れているケースもあります。
後になってから気づいても手遅れになるパターンもあるため、入れて良いか迷うものは葬儀社のスタッフに確認しておきましょう。
地域によっては、独自のルールでお棺に入れることを禁じているものもあるかもしれないため、依頼するお坊さんやご家族の年長者に聞いてみるのが望ましいです。
火葬に時間がかかるものは入れない
お棺には、ご火葬に時間がかかるものは入れられません。
なかでも、金属やプラスチックなどの素材は特に注意が必要です。金属類やプラスチック類はある程度の熱で溶けるものもありますが、燃え残ることがあります。
燃え残ると故人さまの骨を拾うのに支障が出るため、できるだけ燃えやすいものだけ入れるようにしましょう。
ご火葬の平均的な時間は大人で約1〜2時間、子どもで約30〜40分とされていますが、体格が大きければ大きいほど、副葬品が多ければ多いほど時間がかかります。
より多くのものを入れてあげたくなる気持ちはわかりますが、ご火葬の時間を考えると副葬品はある程度の量に抑えることが望ましいです。
公害が発生する可能性のあるものは入れない
公害が発生する可能性のあるものは入れないようにしましょう。代表的なものだと、ダイオキシンが発生するものは避けるのが望ましいです。
日本では、平成11年7月に厚生省が「火葬場から排出されるダイオキシン削減対策検討会」を設立するなど、ご火葬に伴う公害に対する予防を徹底しています。
ダイオキシン以外にも、公害が発生する可能性のあるものはお棺に入れられないため、十分に注意してください。
設備の故障・破損につながるものは入れない
設備の故障や破損につながるものも入れないでください。
ご火葬で火葬炉や化粧扉が壊れることはほとんどありませんが、入れるものによってはダメージを与えるものもあります。
何を入れられて何を入れられないのかの判断は難しいですが、明らかに火葬場にダメージを与えそうなものは入れないようにしましょう。
具体的には、スプレー缶やバッテリーなど、爆発する恐れのあるものを入れるのはNGです。爆発物が入っていることは稀ですが、ご火葬の前に最終確認を徹底してください。
体内に機械類・金属類がある場合は要相談
体内に機械類や金属類がある場合は、葬儀社のスタッフに相談してください。
故人さまによっては、心臓ペースメーカーや人工関節などの機械類・金属類を入れていることがあるため、前もって確認しましょう。
過去に病院などで心臓ペースメーカーや人工関節を入れてもらった人をご火葬する場合は、一度取り出す必要があります。
病院でお亡くなりになられた場合は医師の判断で対応してもらえるものの、ご自宅でお亡くなりになられた場合は、注意が必要です。
もし故人さまが生前何らかの機械類・金属類を体内に入れていた場合は、一度医師と相談してどのように対応するのかを確認しておきましょう。
まとめ
火葬の際に、生きてる人の写真を入れることは可能です。
しかし、参列者のなかには自分自身の写真を入れることに対して不快感を抱く人がいないとも限らないため、確認してから入れるのが望ましいです。
他にも、お棺には入れられるものと入れられないものがあるため、副葬品を含めてご火葬ではいくつかの注意が必要となるでしょう。
もし何が入れられて何が入れられないのかわからない場合は、依頼する葬儀社のスタッフにお聞きください。
よりそうお葬式では、安心してご火葬が行えるプランに対応しています。
当社のプランは「一日プラン」「二日プラン」などの家族葬が中心ですが、ご火葬のみを執り行う火葬式にも対応しているため、ご予算に合わせてお選びいただけます。
火葬式だけでも「シンプルプラン」「面会プラン」「自宅安置プラン」に対応しているため、求めているお葬式の形に合わせてお選びください。
詳しくは、よりそうお葬式の公式ホームページをご覧いただけますと幸いです。
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