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年忌法要・忌日法要
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大切な人の一周忌のお供えものに故人の好きなものや自分の好きなものを選びたいと思う人もいるでしょう。
しかしお供え物の選び方にはマナーがあり、マナーを知らないことには遺族に失礼に当たることも考えられます。
故人をしのぶ気持ちは同じですが、遺族に迷惑のかからないお供えものを選ぶことが肝心です。また、お供え物の渡し方にも決まりがあるので知っておくのがいいでしょう。
今回は一周忌のお供えものの選び方や渡し方などのマナーについて詳しく紹介します。
一周忌というのは故人が亡くなってから満一年目の同月同日に遺族や親族、故人の友人や知人といった親しい人だけ故人をしのぶことを目的として行います。
ただ、最近では遺族や参列者の都合を考え、満一年目の命日の土曜日や日曜日に行われることが多くみられます。
そんな一周忌を含めた故人を供養する儀式は、仏教において法要と呼ばれています。
この一周忌の法要にお供えものを持って参列する人も多いでしょう。
お菓子や果物、飲み物などをお供え物として持ち寄るのが一般的ですが、何を持ってくるかに対して特に決まりの無い地域もあります。
さらに地域の慣習によってはお供えものが必要ない場合もみられ、お供えもののルールは地域によって異なると言えるでしょう。
そのため法要などがある際にはその地域の慣習について地元の人などに前もって確認しておく必要があります。
一周忌のお供えものは食べ物や飲みなどの消費されてなくなるものが良いとされています。
食べ物の場合には果物やかまぼこ、佃煮や焼き菓子といった日持ちのするものが好まれます。
果物の場合には丸いものがいいとされていますので、桃やミカン、リンゴなどその季節に合ったものを選びます。
飲み物はお酒やお茶など故人の好きだったものを持っていくと遺族にも喜ばれます。
お茶は日持ちがするためお供えものとして重宝されています。
また、線香やろうそくなども消えものとしてお供えすることがあります。
その他にも花などもお供えものとして選ばれています。
ただ花を選ぶ場合にはバラなどのトゲのある花は避けましょう。
また、花瓶にさす必要がある花は手間がかかりますので、あらかじめアレンジされたものを選ぶのがおすすめです。
そういった花は置くだけで見栄えもしますので非常に喜ばれます。
花の種類は胡蝶蘭やユリなどが一般的ですが、故人が好きだった花を選んでもいいでしょう。
一周忌のお供えものの金額は、相場を考慮することが大切です。
一般的なお供え物の金額は5千円から1万円と考えておくといいでしょう。
ただ、この相場というのは地域によって違いがありますのであらかじめ他の親族や地域の人に相談をしておくのをおすすめします。
というのも自分の気持ちだけで高価なお供えものを用意してしまうと、遺族を困らせてしまうことも考えられるのです。
そのため、いくら生前に故人にお世話になったからと言って高価なお供えを持ち込むのは控えておきましょう。
遺族に気を使わせてしまわないよう、特別な関係でなければ相場に合わせておくことも大切です。
法要のお供え物は親族や関係する人の間で分け合うことが多くみられます。
そのため、みんなで分けやすいものを選ぶのがいいでしょう。
食べものや飲みものの場合には個包装されているものであれば分けやすく、クッキーやパウンドケーキなどが好まれています。
また、年配の人が多い場合には佃煮やあられ、おかきなどを選ぶと喜ばれます。
持ち帰ることを考え重いものは避けるのがマナーです。
さらにかさばるものであると、持ち帰りにくいため避けたほうがいいでしょう。
包装や中身はできるだけシンプルで落ち着いたものを選ぶのをおすすめします。
その他にも季節を考え、暑い時期にはゼリーなどを選ぶ人もみられます。
ゼリーなどは子供が多い場合には喜ばれますのでケースバイケースでお供えものを選ぶように心がけましょう。
例え故人が肉や魚が好きであったとしても、生の肉や魚は「殺生」につながりますのでお供えものには不向きです。
また、にんにくやネギといった香りの強いものを使用している食品も避けたほうがいいでしょう。
というもの禅宗のお寺の門前には「不許葷酒入山門」と書かれ、これらの食品は心を乱すものとして禁止されているのです。
その他にも、赤やピンクの製品や、キャラクターやハートなどの形をしたものはお供えものとしては適していないと言えるでしょう。
お供えものに使用するのし紙にも決まりがあります。
四十九日までの法要であれば黒と白の水引きがプリントされているタイプののし紙を使用します。
しかし、一周忌は四十九日よりも後に行いますので、一般的には双銀の結び切りの水引きがプリントされているものを使用しましょう。
関西では黄色と白の水引きが使われることもありますので、地域の慣習に従うことが大切です。
一周忌のお供えものに使用するのし紙の表書きには「御供物」または「御仏前」と上段に書きます。
下段には贈り主の名前を記しますが、夫婦で送る場合には夫の名前をフルネームで書き、妻は下の名前のみを書きましょう。
四十九日までは薄墨を使用しますが、一周忌では濃い墨を使用して書くのがマナーです。
また、蓮の絵が描かれているのし紙やのし袋は、仏教にしか使えませんので気を付ける必要があります。
その他にも、包装紙の上から掛ける外のしと内側に書ける内のしがあり、どちらを選ぶかは地域によって異なりますので事前に確認しておきましょう。
もしカゴに盛られた果物をお供えする場合には短冊ののし紙を使用し、水引きの代わりに白黒(関西では黄白)のリボンをかけてもらうのが一般的です。
一周忌のお供えものは、参列者が勝手に仏壇にお供えしていい訳ではありません。
お供えものを持参した場合には施主に挨拶をしたうえで、仏前に供えてもいいかを断るのがマナーです。
また、施主に直接渡す方法もありますが、何も言わずに手渡しするのは失礼に当たりますので注意しましょう。
一周忌のお供えものを施主に渡す際には「心ばかりですが、御仏前にお供えください。」と一言添えて手渡します。
故人へのお供え物ですが、遺族への心遣いを忘れないように心がけましょう。
お供えものは紙袋から出し、相手から文字が読める向きで渡すことも大切です。
もし一周忌の法要がお寺で行われるのであれば、法要前に施主に挨拶に伺った際にお供えものを渡しましょう。
自宅の場合には訪問して挨拶を済ませた後に施主に手渡し、その後にお参りなどをするのがマナーです。
仏壇にお供えする際には中身が見えるようにしておきましょう。
包装紙に包んだままであると故人に品物を見てもらえません。
また、参列者が取って食べられる状態であるとみんなで分け合えますので、お菓子などは箱から出しておきましょう。
ブドウなどの果物は洗って器に盛っておくとすぐに食べることができます。
リンゴやミカンなども手に取って皮をむけばすぐに食べられるようにしておきましょう。
地域によってリンゴなどは皮をむいた状態でお供えするところもあります。
その家や地域の慣わしに従ってお供えすることが大切です。
故人へのお供えものとして生花を供えることを供花といいます。
供花は左右に1カ所ずつ設置できるよう2基1対が基本ですが、場所の問題で1カ所のみに飾る場合もあります。
1基であっても問題はありませんので、どのように飾るのかをあらかじめ施主に確認を取っておくのがいいでしょう。
また、当日に直接渡すと置く場所の確保などが難しくなることもありますので、前日までに贈っておくのが一般的です。
もし自宅以外の会場で法要が行われる場合には、供花を遺族が持ち帰る場合も多くみられます。
そのため、重い鉢物は避けるのがいいでしょう。
規模の大きな法要の場合にはスタンド花を並べることもありますので、あらかじめ会場に確認しておくのも一つの方法です。
四十九日までは白い花を贈るのがマナーですが、一周忌の場合には色目をそれほど気にする必要はありません。
故人が好きだった色や花でアレンジメントを贈ると遺族にも喜ばれます。
たくさんある花の種類のなかでも胡蝶蘭は見た目にも華やかで長持ちする花としても知られていますので、供花として選ばれることが多くみられます。
供花の金額も他のお供え物と同じように5千円から1万円ほどを目安に考えましょう。
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※本記事の情報正確性等につきましては、細心の注意を払っておりますが、いかなる保証もするものではありません。特に宗教、地域ごとの習慣や個別の事情によって考え方や対応方法が異なることがございます。掲載情報は、ご自身の責任と判断においてご利用ください。情報の利用によって何らかの損害が発生した場合でも、当社は一切の責任を負いません。本記事に掲載の提供情報は、法的アドバイスの提供を目的としたものではありません。
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