遺骨を粉骨するまでの手順とかかる費用
- 2023年01月24日
お葬式手配の「よりそうお葬式」
故人の遺骨を散骨もしくは自宅供養(手元供養)や樹木葬、アクセサリーへの加工を考えた時、必要になってくるのが粉骨(ふんこつ)です。遺骨を綺麗に粉砕して、供養の準備をします。焼却した遺骨をそのままの形で散骨したり、廃棄したりした場合、遺棄罪で罰せられることになるため、粉骨はとても大切なことです。
こちらでは、粉骨についてのメリット・デメリットをはじめ、粉骨の方法や費用について詳しくご紹介していきます。
粉骨のメリット・デメリット
遺骨を粉骨することに抵抗のある方もいらっしゃるかもしれませんが、実は、メリットもあります。 粉骨のメリット・デメリットについてご説明しますので、参考にしてください。
(メリット)
●納骨のスペースが小さくてすみます
粉骨することで容積が小さくなるため、納骨スペースの節約になります。
●供養方法の幅が広がります
骨壷に入れるだけでなく、ペンダントの中に粉骨を入れたり、アクセサリーや陶器に加工したりして供養することができます。
●分骨をする場合に分けやすくなります
分骨をする場合、骨そのものを分けるより平等に分けることができます。
(デメリット)
●ご遺族の中には、粉骨自体に抵抗がある方がいらっしゃる場合があります
粉骨にすること自体を故人への冒涜と感じ、不快に感じてしまうことがあります。
●粉骨を専門の業者に依頼した場合、費用がかかります
専門業者に依頼することで手間が省け、きれいな粉状になりますが、その分費用が発生します。
●自分で粉骨をする場合、時間がかかります
粉状にするために時間がかかります。また、場合によっては、専用の道具が必要となります。
遺骨の粉骨方法は業者に頼むか自分で行うかの2タイプ
粉骨とは、遺骨を粉状(一片が約2mm以下のパウダー状)にすることを指します。
粉骨の方法としては、専門の業者に依頼する方法と自分で粉骨にする2つの方法がありますので、詳しく説明していきます。
また、それぞれのメリット・デメリットについても、併せてご紹介します。
専門の業者に依頼する方法
大切な方の粉骨をお願いするための業者選びは、とても慎重になります。では、どうやって業者を選んだら良いのでしょうか。こちらでは、粉骨業者の選び方、費用についてご紹介します。
・優良な粉骨業者の選び方
優良な粉骨業者を選ぶためには、以下のポイントを押さえて選ぶと良いでしょう。費用が安いということだけで選んでしまうことで、後悔することがないようにしましょう。
(ポイント)
●粉骨を専門に行っている業者であること
専門の業者は、粉骨だけでなく、骨に関しての知識も持っていますので、安心してお任せできます。喉仏など、場所を分けて粉骨を行ってもらうことも可能です。
●社名を明らかにしている業者
会社名や事業者名を明記している業者の場合、会社として責任を持って対応することになりますので、安心材料の一つになります。
●依頼者側の気持ちを理解してくれること
気持ちを理解している業者は、粉骨にする骨を大切に扱い、心を込めて粉骨にしてくれます。
●立会粉骨ができること
粉骨を行うときに、遺族が立ち会うことができる業者は安心です。業者によっては、粉骨室を持っています。なお、立会粉骨は無料の場合と別途料金が発生する場合があります。
●粉骨の料金が明確になっていること
粉骨で必要になる費用は、粉骨するだけではありません。異物の除去や粉骨した後の遺灰を入れる袋など、骨を砕くだけではありません。粉骨に関連する全ての費用を含め、金額が明確になっている業者は安心です。また、業者によっては、「粉骨証明書」を発行してくれるところもあります。
●粉骨に使う器具や機械が清潔であること
清掃が行き届いていない業者に依頼した場合、他の方の粉骨が一緒に紛れてしまうことがあります。1回ごとに清掃をしている業者に依頼すると安心です。
●手元供養のグッズの押し売りをしないところ
粉骨した遺灰を入れる骨壷やアクセサリー加工など、法具やグッズを売り込んでくる業者には気をつけましょう。場合によっては、高価なグッズを購入することになってしまいます。
・遺骨の粉骨業者に頼む場合の費用(料金)
粉骨の金額は、骨壷のサイズによって異なります。また、持ち込みと郵送とで金額に差が出てきます。
持ち込みの場合は、9,000円〜20,000円以下、郵送の場合は、2万円代〜4万円代が一般的です。
また、粉骨だけでなく、散骨まで依頼する場合も金額が変わってきます。
散骨の費用は、散骨の方法によって異なります。業者によっては、粉骨と散骨をセットにしている場合もあります。ぜひ、事前に確認することをお勧めします。
自分で粉骨をする手間がかかりません
(デメリット)
費用がかかります
自分で粉骨する方法
自分で粉骨する場合の方法として、自宅にある道具を使う方法と粉骨する機械をレンタルする方法があります。自宅にある道具だけで粉骨を行う場合、費用はかかりません。
・自宅にある道具を使う
自宅にある道具を使う場合、骨を砕く道具としてすり鉢・すりこ木、カナヅチ、乳鉢・乳棒などが一般的です。また、砕いた後、異物を選り分け、綺麗な粉状にするために目の細かいふるい、粉になった遺灰を入れる袋などが必要になります。
・粉骨する機械をレンタルする
レンタル期間1週間で20,000円前後でのレンタルが一般的です。
手動で砕くのに比べ、時間的に早く、粉の状態もきれいな状態で仕上がります。なお、異物が原因で機械が壊れてしまうことがありますので、事前に異物を取り除き、機械に入れるようにしましょう。
粉骨自体の費用はかかりません
(デメリット)
粉骨をするための時間が必要となってきます。また、骨は柔らかい部分と硬い部分があります。骨によっては、専用の機械を使わなければ粉状にならないことがあります。
まとめ
自宅供養や散骨など供養の方法の多様化に伴い、粉骨に興味を持たれている方が増えてきています。 しかし、粉骨に対して抵抗がある方も少なくありません。しかし、遺骨には故人の魂は宿っていませんので、故人が分割されたり、故人を冒涜したりすることにはなりません。
大切なのは、遺族の方々の気持ちです。骨の状態であっても、粉の状態であっても、気持ちを込めて供養をしてあげることが、故人に対して敬意を表することになります。ぜひ、自分のスタイルに合った供養の方法を選んでください。
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監修者のコメント
岩田 昌幸 一般社団法人 葬送儀礼マナー普及協会
都立小平霊園の樹林墓地では、遺骨納骨の場合と、粉骨して納骨する場合では異なる使用料で設定しています。一般墓や納骨堂でも、納骨スペースが小さい場合は、粉骨してなど工夫をすることで数名分納めることが可能となります。粉骨業者はインターネットで探すこともできますが、大切な方の遺骨を預けることになるため、霊園、石材店などから紹介されたところの方が安心感があります。