法事の香典袋の選び方は?金額の決め方や金額の決め方などを解説
- 2024年11月29日
お葬式手配の「よりそうお葬式」
法事の際に使用する香典袋で、どのようなものを選べばいいのか迷われる方も多いのではないでしょうか。
水引についてもいくつかの結び方や色があるため、選ぶのが困難になってしまいます。
この記事では、法事の香典袋の選び方や袋の買い方、金額の決め方、持参する法事、注意点について詳しく解説します。
法事の香典袋について知りたい人は、ぜひ参考にしてみてください。
法事の香典袋の選び方
法事の香典袋は、水引がある(印刷されている)もの、あわじ結び・結び切りのもの、色は黒白・双銀のものを選ぶのが望ましいです。
ここでは、法事の香典袋の選び方について詳しく解説します。
水引がある(印刷されている)ものを選ぶ
法事に持参する香典袋は、水引がある(印刷されている)ものをお選びください。香典袋に使用されている水引とは、贈り物を包んだ封筒や紙にかける帯紐のことです。
魔除けや未開封の意味を持っており、お祝い事では赤白の水引が使用されるのに対して、お悔やみ事では白黒の水引が使用されます。
5,000円のように少額の香典を出す場合は水引が印刷されているものを選び、数万円以上の高額の香典を出す場合は水引があるものを選ぶようにしましょう。
ただし、高額の香典を水引が印刷されている香典袋に入れたり、逆に少額の香典を水引のある香典袋に入れたりするのはマナー違反となる可能性があるため、注意しなければいけません。
香典袋の選び方で失敗を避けるなら、白黒の水引を選ぶと良いでしょう。
あわじ結び・結び切りのものを選ぶ
法事の香典袋は、あわじ結び・結び切りのものを選ぶようにしましょう。
香典袋は「二度と繰り返さないように」と固く結ばれた結び切りが使用されますが、地域によっては「末永く付き合う」ことを指すあわじ結びが使用されます。
一部の水引には蝶結びのものもありますが、蝶結びは慶事などお祝い事で使用されるもので弔事などお悔やみ事では使用しません。
蝶結びの水引は「病気を繰り返す」「不幸を重ねる」など縁起が悪いとされるため、香典袋では使用しないようご注意ください。
色は黒白・双銀のものを選ぶ
法事の香典袋の色は、黒白・双銀のものを選ぶようにしましょう。
具体的な色については、以下を参考にしてみてください。
- 黒白:お葬式などの仏式全般で使用される(神式でも使用される)
- 黒銀:仏式全般で使用される(神式では使用されない)
- 黄白:関西や北陸の法事や法要で一部使用される
- 双銀:仏式の弔事でよく使用される
- 双白:神式の弔事でよく使用される
もし水引の色に迷ったら、黒白のものを選びましょう。
黒銀は仏式全般で使用されるものの神式では使用されないため、参列するお通夜の形式に合わせて選ばなければなりません。
黄白は関西や北陸の法事や法要で一部使用されるもので、神式ではあまり使用されないものの仏式では比較的使用される水引となっているため、地域に合わせてお選びください。
仏式なら双銀、神式なら双白が使用されやすいため、宗教に合わせて選ぶのも良いです。また、水引の色は香典の金額によって変わることがあります。
例えば、5,000円程度までなら印刷されたもの、1万円以上なら水引が付いたものを使用するのがマナーとされるため、選び方にも注意が必要となるでしょう。
香典の袋の買い方
香典の袋は、コンビニ・スーパーもしくは百貨店・文具店で購入可能です。
- コンビニ・スーパー:種類が少ない
- 百貨店・文具店:種類が多い
最近ではコンビニ・スーパーに置いているため、買えずに困るということはないでしょう。ただし、コンビニ・スーパーは置いてある香典袋の種類が少ないため、目的のものが手に入らない可能性があります。
より種類が多いところで見つけたい場合は、品揃えの多い百貨店・文具店が安心です。突然の訃報でなかなか買いに行けない可能性があるため、普段から自宅に置いておくと良いでしょう。
香典の金額の決め方
香典の金額は、関係や年齢、地域の風習、他の人に合わせるのが望ましいです。
ここでは、香典の金額の決め方について詳しく解説します。
関係や年齢で決める
香典の金額は、故人さまとの関係や年齢で決めるのが良いでしょう。
- 関係が深いほど香典を多く包む
- 年齢を重ねているほど香典を多く包む
基本的には故人さまとの関係が深いほど、年齢を重ねているほど多く包むのがマナーです。
香典はあくまでも気持ちであり、具体的に金額が決められているわけではないため、故人さまによくお世話になった人はある程度の金額を出すのがマナーとされます。
関係が浅かったり年齢が若かったりする人は少なくても良いですが、深い関係だった場合はある程度の香典を出しましょう。
ただし、故人さまと関わりがあったとしても、親に扶養されている子や孫、未成年は出さなくても良いとされています。その場合は、保護者の方のみ出すのが一般的です。
地域の風習で決める
地域によっては独自のルールがある可能性があるため、風習に従って決めましょう。
香典の金額に関しては地域だけではなく、各家庭によっても独自のルールが残っていることがあるため、地元の葬儀社や年長者に聞いてみるのが安心です。
具体的な金額に迷った場合は、ご両親やご親戚に聞いてみることを推奨します。
他の人に合わせる
香典は多すぎても少なすぎてもマナー違反とされるため、他の人に合わせると安心です。
他の人と合わせることで、後から「誰が多かった・少なかった」と気になることはありませんし、受け取る喪主・ご家族にとっても安心といえます。
もちろん、故人さまと特別な関係だったなら、気持ちで香典を多めに出すのも良いでしょう。関係性によっては少なくても良いとされる場合があるため、まずは故人さまとどのような関係だったのかを一度整理してみてください。
香典を持参する法事
香典を持参する法事は、主にお葬式当日、四十九日法要、一周忌法要、三回忌法要、七回忌法要、十三回忌法要などです。
ここでは、香典を持参する法事について詳しく解説します。
お葬式当日
香典は、お葬式当日に持参します。一般葬などのお葬式はお通夜・葬儀・告別式・ご火葬などの儀式がありますが、通常はお通夜に参列すると同時に受付で渡すのがマナーです。
お通夜に参列できない場合は、葬儀・告別式・ご火葬でお渡しください。家族葬や火葬式など儀式の一部を省略するお葬式でも、辞退の連絡がない場合は香典を持参しましょう。
四十九日法要
香典は、四十九日法要で持参する場合もあります。諸事情によってお葬式に参列できなかった場合は、四十九日法要でお渡しするのが望ましいです。
ただし、お葬式で香典をお渡ししている場合は四十九日法要での香典は不要です。何度もお渡しすることは、故人さまのご家族に香典返しの負担がかかりますし、2回お渡しすると不幸が重なることを連想させてしまいます。お葬式で香典を渡している場合、四十九日法要では、お供え物や供花などを持参するのが良いでしょう。香典をお渡しするかどうかは、地域によって変わることもあるので、事前に確認しましょう。
香典は、お葬式当日もしくは四十九日法要のどちらかでお渡しするのが良いでしょう。
周忌法要・回忌法要
一周忌の法要や三回忌・七回忌・十三回忌の法要でも、香典をお渡しする場合があります。周忌法要や回忌法要に香典を持参する場合は、不祝儀袋に香典を入れて持参してください。
なお、不祝儀袋は水引(黒白もしくは双銀)のものを選び、表書きには薄墨の毛筆もしくは筆ペンで「御仏前」と書きましょう。
周忌法要や回忌法要はすでに故人さまがお亡くなりなって1年ないし数年経過しているため、「御霊前」と書くのは不適切です。
宗教や宗派によっても表書きは変わるため、故人さまが仏教や神道、キリスト教など、どの宗教に該当するか確認しておきましょう。
香典の注意点
香典にはいくつかの注意点があるため、事前に知っておく必要があります。
ここでは、香典の注意点について詳しく解説します。
お札の数や向きを合わせる
香典にお札を入れるときは、数や向きを合わせるようにしましょう。
お札の枚数は1・3・5のように割り切れない数字にしてください。2や6のように割り切れる数字は故人さまとの永遠の別れを連想させるため、奇数にするのがマナーです。さらに4・9など、死や苦を連想させる数字も避けるのがマナーとなります。
お札の方向は裏向き・下向きで肖像画を隠すようにするのがマナーとなるため、すべてのお札の向きを揃えて裏向き・下向きでお入れください。
会食がある場合は上乗せする
会食がある場合、香典は上乗せするのがマナーです。
会食はお通夜の後に行われる通夜振る舞い、葬儀・告別式・ご火葬の後や最中に行われる精進落としなどがあるため、会食にも参加するなら上乗せするのが良いとされています。
ただし、会食はあくまでも喪主やご家族が参列者のために準備するものであるため、上乗せする必要はないとする家庭・地域もあります。
したがって、香典の上乗せが必要かどうかは葬儀社もしくは年長者に聞くのが安心です。
参列できない場合は郵送する
参列できない場合、香典は郵送するのがマナーです。本来、香典は手渡しするのがマナーですが、どうしても事情があって参列できない場合は郵送にて対応できます。
ただ、日本の法律では現金をそのまま郵送するのが禁止されているため、香典を郵送する際は必ず現金書留で郵送しなければいけません。
後日弔問する場合は香典を郵送する必要はありません。弔問時にご仏壇に供えるか、喪主・ご家族に直接お渡しください。
周忌法要・回忌法要は濃い墨で記入する
周忌法要・回忌法要で香典を渡すなら、表書きは濃い墨で記入しましょう。
お葬式当日は、故人さまを失った悲しみで「墨が磨れなかった」「涙で滲んでしまった」と表現するために薄墨の毛筆もしくは筆ペンで表書きするのがマナーです。
ただ、周忌法要・回忌法要はすでに故人さまがお亡くなりになられていることがわかっているため、濃い墨で記入して良いとされています。読みやすいよう外袋・中袋含めどちらも濃い墨で記入しましょう。
中袋なしの香典の書き方については、以下の記事でも解説しています。
新札ではなく旧札を入れる
香典に入れるお札は、新札ではなく旧札を入れるようにしてください。
新札だと喪主・ご家族に「不幸を予期して揃えていた」という印象を与えるため、極力旧札で揃えるのが望ましいです。どうしても古いお札がない場合は折り目をつけるなど、工夫します。
新札でも折り目がつくことで旧札扱いとなりマナー違反ではなくなるため、縦か横に一つ折り目をつけるなど工夫してみてください。
袱紗(ふくさ)に包む
香典は、袱紗と呼ばれる布に包んで持参しましょう。そのまま現金を持参するのはマナー違反となるため、必ず袱紗に入れてください。
色は暖色系の袱紗だとお祝い事となるため、青色・紺色・紫色寒色系のものを選びます。万が一急な訃報で袱紗がない場合は、スカーフやハンカチ、風呂敷などで代用可能です。
ただ、正式には袱紗に入れるのがマナーとされるため、いつどのような場面でもすぐに使用できるよう自宅に保管しておくのが望ましいです。
袱紗の包み方については、以下の記事でも解説しています。
挨拶をしつつ渡す
法事に香典を持参する当日は、受付で挨拶をしつつ渡します。一般的なお葬式であれば式場の出入口に受付が設置されているため、到着したら受付の人に挨拶を済ませて香典をお渡ししましょう。
受付では芳名帳への記帳が求められるため、氏名・住所を書き、頃合いを見て袱紗から香典袋を取り出して渡すのがマナーです。
同時にお悔やみの言葉として「この度はお悔やみ申し上げます」「この度は御愁傷さまです」などの言葉をかけてください。ただし、長話するのはマナー違反となるため、手短に済ませるのが良いでしょう。
香典に関するよくある質問
お葬式は頻繁に経験するものではなく、初めて行く場合は多くの疑問が浮かび上がります。
ここでは、香典に関するよくある質問について詳しく解説します。
- Q. 香典袋に入れずに生で渡すのはマナー違反?
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香典袋に入れず、現金を生で渡すのはマナー違反です。
香典は必ず不祝儀袋と呼ばれる香典袋に入れて、袱紗に包んで持参するようにしましょう。
式場では袱紗から取り出し、香典袋をお渡しします。もちろん、財布から現金を出してお渡しするのもマナー違反となるため、ご注意ください。
- 周期法要・回忌法要で表書きは必要?
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周忌法要・回忌法要でも、表書きは必要です。香典袋に何も書かずにただ現金だけ入れてお渡しするのはマナー違反となるため、表書きとして「御仏前」と記入するようにしてください。
宗教・宗派によって表書きは変わりますが、仏教・神道ともに周忌法要・回忌法要では「御仏前」と書いておくと安心です。故人さまがお亡くなりになられてから1年以上経過している場合は、霊体ではないため「御霊前」とは書きません。
ただし、浄土真宗など一部の宗教・宗派によってはお亡くなりになられてすぐに仏さまになると考えるものもあるため、注意が必要となるでしょう。
表書きの内容で迷った場合は「御香典」と記入するのが良いでしょう。また、キリスト教などは「献花料」「御ミサ料」と記入します。
宗教別・宗派別の香典袋の書き方については、以下の記事でも解説しています。
身内だけのお葬式でも、香典は必要です。
家族葬や火葬式のように身内だけで執り行うお葬式の場合は香典を辞退する人も珍しくありませんが、何も連絡がなければ香典を持参するのがマナーとなります。
最近では香典を辞退する人も一定数いるため、必要かどうかは喪主もしくはご家族のご意向に合わせて判断しましょう。
香典辞退の旨があった場合は、無理に持参せずにご参列ください。
まとめ
法事の香典袋は、水引がある(印刷されている)もの、あわじ結び・結び切りのもの、色は黒白・双銀のものを選ぶのが望ましいです。
香典袋については具体的に決められているわけではありませんが、何も理由がない限りはお悔やみ事に適したものを選びます。初めての法事で、どこで香典袋を買えばいいのかわからない人はコンビニやスーパーもしくは百貨店や文具店に行きましょう。
金額についても法律で定められているわけではないため、ご本人さまとの関係や年齢に合わせてご判断ください。
お葬式を執り行う際に、何をしたらいいかわからないという方は、ぜひよりそうお葬式にお問い合わせください。
当社では家族葬や火葬式など、比較的執り行いやすいお葬式に対応しているのが特徴で、ご要望に合わせた演出・予算からお選びいただけます。
当社は明朗会計のセットプランで全国各地に対応できるため、もし身内だけのお葬式を執り行いたいということであれば、一度ご相談いただけると幸いです。
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