仏壇用の座布団と通常の座布団の2つの違い
- 2022年04月04日
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私たち日本人にとって、とても身近な敷物と言えば座布団です。
座布団は大きさ、色、厚さなど、種類がとても豊富で、座る場所や用途によって使い分けていらっしゃる方も多いと思います。
仏壇にお参りをする時に座る座布団は、通常使っている座布団より大きくて厚みがあると思っている方が多いのではないでしょうか。 では、仏壇の前に置いてある座布団と私たちが通常使っている座布団にはどのような違いはあるのでしょうか。
こちらでは、仏壇用と普段使いの座布団の違いについて説明していきますので、ぜひ、参考にしてください。
目次
仏壇用の座布団と普通の座布団と一緒なの、違うの?
一般的に、仏壇の前には「御前座布団(おまえざぶとん)」や「仏前座布団」と呼ばれる仏壇専用の座布団が置かれています。 通常使っている座布団と違う点は、大きさ(サイズ)と中綿です。
仏壇用の座布団には、法事や法要などでお坊様が座られることがあります。お坊様がお見えになる時、一般的に袈裟(けさ)や和装をお召しになられています。
袈裟や和装は洋装と比べると場所を取ってしまいます。そのため、座布団のサイズも大きめのサイズとなっています。
一般的な座布団のサイズは、銘仙版(めいせんばん)と言われる横55×縦59cmですが、仏壇用の座布団は60〜70cm四方が一般的です。
(中綿の違い) では、座布団の中に入れる中綿について説明していきましょう。
法事や法要であげられる読経はとても長く、お坊様は座布団の上に長時間座ることになります。
そのため、長い時間座っていても疲れにくいよう、高品質で柔らかい中綿が使われている座布団を使います。
仏壇用の座布団の向きに決まりはあるの?
一見、座布団には前後の向きが無いように見えます。しかし、実は、どの座布団にも向きがあります。
日常使いの場合、あまり向きを気にすることはありませんが、仏壇用の座布団は礼儀として、前後を確認して置くよう心がけましょう。
座布団は、四方の内一辺だけ袋状になっています。
いわゆる、縫い目が無い箇所ということになります。
この縫い目のない一辺が前になります。 縫い目のない方を仏壇に向け、左右とお尻側に縫い目がくるように置きます。
なお、座布団カバーを付けている場合は、ファスナー側がお尻の方にくるように置きます。
仏壇用の座布団に表裏はあるの?
前後の向きと同じく、座布団には表裏があります。表裏に関してもマナーがありますので、必ず表裏を確かめてから置くようにします。 表側には、座布団の中心部分に閉じ糸の房(ふさ)があります。
反対に、裏側には結び目があります。表裏は見た目で分かりますので、必ず確認をしましょう。
カバーの色や柄に決まりはあるの?
日ごろお供えをする時の座布団に関しては、特に決まりはありませんが、法事や法要を執り行う場合には、マナーとして色や柄に気をつける必要があります。 その理由としては、法事や法要で導師役であるお坊様が座られるためです。
色に関しては、一般的に金襴(きんらん)もしくは緋色(ひいろ)や紫色の座布団を使います。
また、柄に関しては、唐草模様が仏教の中では定番とされています。他には、金鳳(きんほう)や水連(すいれん)、龍などの柄もよく使われます。
なお、お坊様はお見えになってすぐに仏壇の正面に置かれている座布団に座るわけではありません。
読経に入る前にお茶などを出し、接待する時間があります。接待の間は、仏壇の正面に置いてある座布団ではなく、仏壇に向かって右もしくは左の上座に座っていただきますので、別の座布団を用意しておきましょう。
接待の時に使う座布団に色や柄の決まりはなく、来客用の座布団を使っても構いません。
座布団への座り方
作法として、座布団への座り方にも順番があります。座布団への座り方や所作を丁寧にすることは、周りの方に対しての心遣いに繋がりますので、ぜひ、お役立てください。
座布団に座る手順
- 自分の席から座布団の場所に移動し、周囲の方の方を向いて一礼します
- 座布団に対して45度位の下座(しもざ)側に立ちます
- 腰を落として、両膝を座布団の上に乗せます
- 手をグーの形にしてつき、片膝ずつ中央まで進みます
- 正面を向きます
座布団から立つ手順
- 膝をついたまま、座布団に対して45度位の下座につま先を立てて座ります
- 下座から足を引いて、片膝ずつ座布団から降ります
- 座布団の下座に座り、正面を向きます
- 周囲の方に一礼をします
- その場に立ち、元の席に戻ります
用意された座布団に関するマナーや注意点
人のお宅に訪問した際に用意されている座布団に関する作法(マナー)として守るべき注意点があります。
守らないことで、招待してくださった方や他の招待客の方を不快にさせてしまうことがありますので、ぜひ注意しましょう。
1.座布団を動かさない 座布団の位置が、座る位置からずれていたとしても動かさないようにしましょう。
座布団は、招待者からのおもてなしとなりますので、動かすことはマナー違反となります。
2.座布団の上に立たない 座布団の上に立つこともマナー違反とされています。
座布団に座るときや立ち去る時についやってしまいがちですので、気をつけましょう。
仏壇用座布団を購入できる場所
仏壇用座布団は、仏具店で購入することができます。 購入する場合、既に出来上がっている既製品を購入するケースとサイズや色、柄を指定して注文するケースがあります。
既製品の場合は、その場で持ち帰ることができるので問題ありませんが、オーダーメイドする場合は、時間が必要となります。作成時間を考慮して、法事や法要の準備を進めましょう。
まとめ
仏壇用の座布団に関して説明してきましたが、いかがでしたか。 仏壇用の座布団と普段使いの座布団に関して、サイズや厚み、色や柄など異なる点もありますが、マナーに関しては共通しています。
こちらでご紹介した内容は、普段から使えますので、ぜひお役立てください。
仏壇用の座布団に関するよくある質問
- 仏壇の役割と意味とは?
- 仏壇の正しいお手入れ方法
- 仏壇のお供えはどんなものがいい?
- 仏壇にお供えする花は造花でもいい?
- 仏壇を配置や移動する際の注意点
- 仏壇を正しく処分する方法とは?
- 仏壇にご飯をお供えする意味とタイミング
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監修者のコメント
竹内 義彦一般社団法人 終活協議会
仏壇用の座布団は法事や法要のときに使われるので、日常で見ることは少ないと思いますが、表裏や向きがあるので準備する際は注意しましょう。